◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」 サッカー日本代表・森保一監督の言葉を聞き、我に返った。11月22日の天皇杯決勝、町…
◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」
サッカー日本代表・森保一監督の言葉を聞き、我に返った。11月22日の天皇杯決勝、町田―神戸戦後、話題は25年の森保ジャパン総括に及んだ。3月に8大会連続W杯出場を決め、10月には史上最多5度のW杯優勝を誇るブラジルも破り、3連勝で今年を締めくくった。順調に来年の北中米W杯への準備を進めている中、森保監督は「目指すべきところは、ブラジル代表のようなチーム編成だと思います」と切り出した。
日本代表の選手は今や欧州でプレーするのが当たり前。ただ世界のトップと比べるとまだ個の能力、選手層で劣るのは事実だ。森保監督が触れたのは、その前段階。「(大部分が欧州トップクラブでプレーする)ブラジル代表は、(国内組として)ブラジルでプレーしている選手も、クラブW杯などで優勝を狙えるようなチームに所属している。彼らは常に世界トップの競争の中で次の選手が出てくる。その部分は日本が上げていかないといけないところ」と説いた。
例えばブラジル代表のFWエステバンは同国の名門パルメイラスで16歳でデビュー、17歳でイングランドの強豪チェルシーと契約した。今季すでに欧州CLで3試合連続得点。ハイレベルなブラジル国内でもまれ、突出できたからこそ、欧州でも結果を残せている。
「日本はまだそのフェーズではないが、未来はブラジルのような形に」と森保監督。W杯が近づき日本代表への期待は膨らむ一方、足元を見つめる必要もある。26年の特別シーズン(半年間)を経て、Jリーグは26―27年から秋春制に移行する。日本サッカーが取り組むべき課題は多い。(サッカー担当・金川誉)
◆金川 誉(かながわ・たかし)2005年入社。W杯は14年から3大会連続で取材。