ラグビーの2027年W杯オーストラリア大会の1次リーグ(L)組み合わせ抽選会が3日、シドニーで行われた。世界ランク12…
ラグビーの2027年W杯オーストラリア大会の1次リーグ(L)組み合わせ抽選会が3日、シドニーで行われた。世界ランク12位の日本はE組に入り、同5位のフランス、16位の米国、19位サモアと同組となった。19年大会の8強超えを目指す日本代表の戦いを、ラグビー担当の大谷翔太記者が「占う」。大会は27年10月1日に開幕。11月13日の決勝まで計52試合が行われ、日程の詳細は来年2月3日に発表される予定。
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◆担当記者が占う 日本は決勝トーナメント進出が十分に狙える組み合わせとなった。過去の対戦成績だけを見れば、W杯準優勝3回のフランスに1分け13敗、サモアに7勝12敗、米国には12勝1分け13敗といずれも負け越し。ただ、注目したいのは最近の対戦だ。4大会連続で同組になったサモアには23年W杯の1次Lで28―22と勝利し、直近3大会で3勝。米国にも4連勝中で、今年9月のパシフィック・ネーションズカップでは、ワーナー・ディアンズの2トライなど47―21で完勝している。2位以内での16強入りは決して困難ではない。
1次L3試合はフィジカルバトルが重視される。1位突破の壁となるフランスは世界屈指の肉弾戦が強み。BKにもSHデュポン、今季世界ベスト15に選ばれた快足WTBのビエル・ビアレらタレントがそろう。接点で後手に回り、自由に攻撃させると手がつけられない相手だ。ジョーンズHCが言う「世界で戦うためのフィジカル」は、これから2年で積み重ねなければならない要素だ。
日本は、SH斎藤直人が昨季からフランス1部のトゥールーズで、フッカー原田衛が今季からスーパーラグビー・パシフィックでサモア、トンガにルーツを持つ選手で構成されるモアナ・パシフィカでプレーする。27年に向け、グラウンドレベルでの情報収集は2選手に期待したい。
1次L2位通過なら、A組の王国ニュージーランド、そして開催国のオーストラリアのどちらかとの対戦が濃厚と険しい道のり。一方、1位通過ならD組のスコットランドとの対戦が予想され、19年大会以来の8強進出も見えてくる。日本にとってこの組み合わせが吉と出るか凶と出るかは、エディー日本の「超速ラグビー」進化にかかっている。