<B2:福島120-114福岡>◇30日◇第10節第2日◇福島・宝来屋ボンズアリーナほか最大18点差をひっくり返し、B2…
<B2:福島120-114福岡>◇30日◇第10節第2日◇福島・宝来屋ボンズアリーナほか
最大18点差をひっくり返し、B2リーグ初の4度の延長戦を制した。
B2福島ファイヤーボンズが、ライジングゼファー福岡を120-114で下し、17連勝。SG中野司(29)が一時逆転のシュート含む、チーム最多の26得点と躍動。ライアン・マルシャンヘッドコーチ(HC、37)も確かな手応えを得た。破竹の勢いで白星を重ね、東地区首位を独走している。
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新生ファイヤーボンズの強さを発揮した。第4Q、残り7分32秒で福岡に18点差をつけられていた。それでも4連続得点で9点差に詰めよると、米山、ナンジの3点シュートもさく裂、マニゴールドのジャンプショットで同点、中野のジャンプショットでついに逆転に成功。ブースターが歓喜に沸いた。
その後、追いつかれ延長戦へ突入。スコアが動く度に揺れる満員のボンズアリーナの激闘は、まさかまさかのクアドラプル(4度目の)オーバータイムへ突入。最後は中野とガードナーのシュートで突き放し、長い戦いに終止符を打った。60分の激闘にマルシャンHCは「本当に素晴らしい試合。大差をつけられながらも、自分たちを信じて戦い続けた結果です」と充実感を漂わせた。
昨季はわずか15勝で最下位に沈んでいたチームが、生まれ変わってチームの連勝記録を更新し続けている。これで17連勝で18勝1敗。首位を独走している。マルシャンHCは「どんな状況でも、戦えるチーム作り」を掲げ、日々の練習のハードワークはもちろん、メンタリティーの部分を鍛えてきた。「チームスポーツである以上、自分を奮いたたせる事も、仲間をサポートすることも大事。一緒に戦うというとこを強く伝え、その積み重ねが今につながっている」とうなずいた。
前戦で実戦復帰し、この日は26得点と活躍した中野も「お互いタフな試合だった中で、勝ち切ることができてよかった」と安堵(あんど)の表情。けがで約1カ月ほどコート外から見守っていたが「チームが勢いにのる中で申し訳ない気持ちもコートに立ちたい気持ちもありましたが、外から見て感じたことをチームに伝えられるいいチャンスと捉えました」と献身的に支えてきた。B1北海道から加入した今季。「B1で培ってきた技術を自分がやり続ける事で、チームが高まっていけたら」と自身とチームの成長に一役買う。
止められない福島が、まだまだ連勝街道を突き進む。【高橋香奈】