阪神の才木浩人投手(27)が29日、中野拓夢内野手(29)と「OSシネマズミント神戸」で行われた『阪神タイガース TH…
阪神の才木浩人投手(27)が29日、中野拓夢内野手(29)と「OSシネマズミント神戸」で行われた『阪神タイガース THE OFFICIAL MOVIE 2025 -栄光の虎道-』の公開記念舞台あいさつin神戸に登壇した。12月にチームはハワイへ優勝旅行に行くが、右腕は不参加を宣言。トレーニングに没頭するオフを過ごす。来年3月のWBCも視野に入れ、早めの準備で来季を戦い抜くことを意気込んだ。
自身の名前入りタオルが多く揺れる映画館内に、才木はいつもと変わらぬ様子で現れた。「きれいめの服装って言われたので、キレイなパーカで来ました」と真っ白のパーカで笑いを取り、つかみもばっちり。「楽しかった。たくさんの人がいてすごいありがたい」と初の舞台あいさつを“才木節”全開で楽しんだ。
数々のおもしろトークの中、会場内をどよめかせた瞬間があった。「僕は今回、優勝旅行に行かないんです。ちょっとトレーニングやりたくて」。“V旅行返上宣言”にファンからは「おお~」と歓声が上がった。
「やりたいことがたくさんあるので、時間が足りない。このオフから新しく取り組むこともあるので、1週間ぐらい空けるのはちょっとなって」
1週間をただトレーニングに充てるのではなく、来季に向けた明確なプランがある。まずは課題の克服だ。「今年は真っすぐ以外が役に立っていない」とフォークやスライダー、カーブの質や球速を上げるために、体の操作性アップを目指す。
その上で「来年1年間を見据えて」と、万全なコンディションでのシーズン完走を目的とする。そのために、今オフは専門家の助言などを受けている。ウエートに加えて体の出力を出す新しいトレーニング器具を取り入れ、環境を変えて練習を行うなど、「パフォーマンスの底上げが必要」とあらゆる角度で挑戦中だ。
今季は24試合で12勝6敗、防御率1・55とリーグ優勝に貢献し、CS、日本シリーズにも登板するなどフル回転だった。ポストシーズン終了後は秋季キャンプ、秋季練習ともに“免除”。早めのオフで休んだ後は、来年3月に開催されるWBCも見据えている。「もし呼ばれたらちゃんと行けるようにしたい。そこも一応計算に入れながら」と大舞台に向けても早めに準備を進めている。
25日にはドジャース・大谷がインスタグラムでWBC出場を表明。才木は「一緒にプレーしたい」と心待ちにしながら「プレーを参考にというよりかは、普段の生活とか何が違うんだろうとか、どういう意識でやってるんだろうっていうのは気になる」とプレー以外を研究するつもりだ。
先々を考えて優勝旅行の不参加を決断した右腕。「心と体の準備をしっかりして、このオフ過ごせたら」。計画的に鍛錬の冬を過ごす。