柳町は一塁もやる! ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が18日、福岡県内で開催された球団の納会ゴルフコンペに参加。一緒に…
柳町は一塁もやる! ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が18日、福岡県内で開催された球団の納会ゴルフコンペに参加。一緒にラウンドした柳町達外野手(28)に「一塁兼任」を命じた。柳町は6年目の今季大ブレークし、初タイトルの最高出塁率を獲得。不動のレギュラーとして活躍したが、周東、柳田、近藤の強力外野陣が盤石なら弾き出される可能性がある。好打者の出場機会を広げる変革第1弾。日本一連覇へチームを再構築していく。
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ハーフを終え、昼食時のことだった。小久保監督は一緒にラウンドした柳町に、一塁挑戦を命じていた。
「ファーストをやったらどうか?」
狙いは明確だ。「周東、近藤、柳田が守るとなった時に(柳町は)どこで出るか」。今季は近藤、柳田がともに故障離脱し、代わって出た柳町が主力の穴を埋める大活躍を見せた。打率2割9分2厘はリーグ2位。出塁率3割8分4厘で初タイトルの最高出塁率を獲得。プロ6年目で大きく飛躍を遂げた。ただ来季の立ち位置は確約されていない。近藤、柳田、周東が万全なら、外野陣の層は厚い。
それでも、小久保監督は「頭から出るタイプの選手なので」とスタメンで最も力を発揮すると高評価。打撃センスを認め、来季への期待も大きい。ベンチスタートはもったいない。その上で、サブポジションでの一塁挑戦を提案した。もちろん一塁にも山川、中村の強打者がいる。だが今季山川は不振で、中村も故障で離脱しており、すべてが万全でもDHに回る可能性がある。その場合、「一塁柳町」がベストなオプションになる。指揮官は「1試合でも、出場機会が広がる」とうなずいた。
柳町も小久保監督直々のプランを断る理由はない。「(選択肢は)広がると思う。守れれば、いろんなところで出してもらえると思うので」と大歓迎だ。20年には2軍で6試合、一塁守備に就いた経験はある。本格的なミットの準備も念頭に「まずは自分の外野手用(のグラブ)で」と、オフの自主トレから内野ゴロを受けて慣らしていく。「バッティングが大事」とも続け、「打」の成長も怠るつもりはない。
小久保監督は「同じことをしていたら勝てない。テーマは“1度壊す”です」とチームの解体を明言していた。「ファースト柳町」プランはその変革第1弾ともいえる。リーグ3連覇、日本シリーズ連覇を見据える26年シーズン。現状に満足せず、変化を恐れない。イチから再び、常勝軍団を築き上げていく。【佐藤究】
◆ソフトバンクの来季各ポジション候補◆
捕手 海野、嶺井、谷川原
一塁 山川、中村、栗原、柳町
二塁 牧原大、野村、川瀬
三塁 栗原、野村
遊撃 今宮、野村、川瀬
左翼 柳田、柳町、正木
中堅 周東、牧原大
右翼 近藤、柳町、正木
DH 柳田、近藤、山川