「PayPay銀行賞」(18日、宮島) ボートレース宮島は18日に最終日を迎え、12Rで優勝戦が行われた。前日の最高気…
「PayPay銀行賞」(18日、宮島)
ボートレース宮島は18日に最終日を迎え、12Rで優勝戦が行われた。前日の最高気温20度から、最終日は12度まで気温は低下。荒天が予想され1Rから安定板を装着。瞬間では風速9メートルを観測し、風向きも強さも不安定な一日となった。
大潮の干潮時刻から1時間後が優勝戦。レース本番はスタートラインに対して向かい風。右横から5メートルの強い風が吹く中、1コースの深川真二(佐賀)はコンマ04のトップS。対して4コースカド戦の藤原碧生(25)=岡山・129期・A1=はコンマ16のS。スピードターンをさく裂させ、一気のまくりで深川を撃破。5コースの坪口竜也(長崎)がまくり差しで2着、深川は粘っての3着で3連単は9750円をつけた。
SG2冠を含め通算V117を誇る大物・深川をまくりきった藤原は「一番うれしい」とはじけるような笑顔。「安定板が付いたので朝からペラを調整。ずっとダメだったけど、特訓後の調整が当たった」とガラリと変わった気象条件と安定板にも対応。「スタートは分かる所から全速。深川さんから見えない位置だからまくれたのかな」と謙虚に分析。人気を背負いトップSを放った深川は「4番(藤原)は見えとったよ。ただ、すごい向かい風でターンマークに当たりそうになった。それにあの4番は伸びよるね」と勝者をたたえた。
24年は初優勝から一気に年間V5で大ブレーク。最優秀新人として脚光を浴びた藤原だが、2月徳山地区選の準優でFを切りG1レースの出場除外。クラシック、ダービーと目指していた自力でのSG出場権獲得へあと一歩届かなかった。「今年は全然ダメ。最近調子が悪かったので、エンジンのいい今節は優勝したかった。本当は1号艇で逃げて優勝したいですけどね」と苦笑い。今年のVは1月多摩川ルーキーシリーズが5コースからのまくり差し、7月若松ルーキーシリーズは4コースからのまくり差しで3連単万舟券。今年3度目のVとなる宮島は4カドまくりで制し、通算V8を達成。イン以外でも勝ち切るターン力にさらなる可能性を感じさせた。今後の目標は大舞台での活躍。「届きそうで届かないSG。早く出てみたい」と強豪との対決を心待ちにしている藤原。最短でのSG出場へ、今大会の宮島Vから藤原碧生の進撃が始まる。