広島からドラフト6位指名を受けた西川篤夢(あつむ)内野手(17)=神村学園高伊賀=が17日、名古屋市内のホテルで入団交…
広島からドラフト6位指名を受けた西川篤夢(あつむ)内野手(17)=神村学園高伊賀=が17日、名古屋市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金2500万円、年俸450万円で仮契約を結んだ。体の強さが売りの大型内野手の憧れは、阪神などで活躍した鳥谷敬氏(44)。レジェンドばりの“鉄人ロード”を歩み、鯉の正遊撃手を目指していく。(金額は推定)
仮契約交渉を終えた西川は高校生らしい爽やかな笑みを浮かべた。「改めてプロ野球選手になったなと思いますし、やっとスタートラインに立てたなと感じています」。ここから始まるプロ野球人生を前にし、大きな瞳を輝かせた。
身長184センチ、走攻守の三拍子そろった大型内野手。全国大会での実績こそないが、高いポテンシャルが評価され、球団では今秋のドラフトで育成も含め唯一、高校生で指名された。自身の強みについて「走力と肩には自信がある。それを生かした守備、次の塁を狙う走塁でチームに貢献したい」と分析し、グラウンドで躍動する姿を思い描く。
プロでの活躍に欠かせない要素も兼ね備えている。小3からの野球人生でけがを負った経験はない。出場した試合ではフルイニング出場を続けているといい、「体力面はすごく自信があります」と言い切った。
高校2年の春から、ある習慣を始めた。全体練習後に向かうのは自宅近くにある約50メートルの坂。多い時には1日30本、ほぼ毎日駆け上がった。「今のままじゃ絶対(プロになるのは)無理だなと思ってから、何かを変えようと始めた。継続する力もつきましたし、しんどいことも乗り越えられるようになった」。練習量が多いことで有名なカープだが「自分はそっちの方が向いている。全力でやっていければ成長できる。カープの環境はうれしいです」と猛練習を心待ちにした。
そんな野球小僧の憧れは阪神、ロッテで活躍した鳥谷氏だ。同じ右投げ左打ちで遊撃を主戦場とし、NPB歴代2位の1939試合連続出場を誇るレジェンド。「鼻が折れても次の日には試合に出て気持ちが強い」と尊敬のまなざしを向けた。「素晴らしい選手は長年、試合に出ている。自分もけがをしない体づくりをしながら、年間通して試合に出られるように」と“鯉の鉄人”を目指すことを誓った。
目標は正遊撃手。チームには矢野、小園という最高のお手本がいる。「小園さんや矢野さんから学ぶことがたくさんある。自分の引き出しを増やしていって、(将来は)必ずショートのレギュラーになれるようにやっていきたい」と力を込めた。積み重ねてきた努力はうそをつかない。無限の可能性を秘めた金の卵が、思い描く未来へ一直線に突き進む。
◆アラカルト◆
◆生年月日 2007年12月28日生まれ、17歳。三重県伊賀市出身
◆サイズ 184センチ、77キロ
◆投打 右投げ左打ち、内野手
◆球歴 小3から軟式の緑ルーキーズで野球を始め、小5からは硬式の稲沢中央ボーイズに所属。伊賀市立緑ケ丘中では大阪箕面ボーイズでプレーした。神村学園高伊賀では2年秋から投手も兼任。最速145キロを計測するなど、内野手との二刀流の活躍を見せるも、プロでは野手一本で勝負
◆50メートル走 5秒9
◆遠投 110メートル
◆趣味 サウナ、洋服鑑賞(木村拓哉、浜田雅功らのファッションを参考)
◆好きな食べ物 炭火焼き鳥(好物はもものタレ)
◆好きな芸能人 千鳥、霜降り明星の粗品