<明治神宮大会:神戸国際大付6-2英明>◇17日◇高校の部準決勝◇神宮神戸国際大付(近畿・兵庫)が、またも本塁打攻勢で春…

<明治神宮大会:神戸国際大付6-2英明>◇17日◇高校の部準決勝◇神宮

神戸国際大付(近畿・兵庫)が、またも本塁打攻勢で春夏の甲子園を含めて同校初の全国決勝に進出した。4番川中鉄平外野手(2年)がバックスクリーンへ先制決勝の2ランを放つなど2本塁打。チームは今大会は計5発とし、最多記録の6本塁打に王手をかけた。九州国際大付(九州・福岡)もシーソーゲームを制して、大会初の決勝進出。大学の部では、八戸学院大(東北3連盟)が18年ぶりの4強入りを果たした。

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4番の一振りが勝利を呼び込んだ。0-0の3回2死一塁。神戸国際大付・川中がバックスクリーンへ先制2ランを運んだ。左足を負傷して全力疾走できなかったが、悠々周回できる1発。「無理やり引っ張らずにセンター方向に打てたのでよかった」。高校通算16本目は公式戦初のセンター方向への本塁打となった。

初戦の中京大中京戦の前日14日の練習中に左太もも裏を負傷した。同戦では第1打席後に退いたが、この日は「スイングは問題ない。やるしかない」とテーピングを施して出場。さらに、16日には九州国際大付のプロ注目スラッガー牟礼翔外野手(2年)のバックスクリーン弾をスタンドから焼き付けた。「同じ学年で絶対に負けへんという気持ち。負けてないと思う」と対抗心を結果につなげた。

6回には藤原陽翔外野手(2年)が3ラン。明治神宮大会のチーム最多6本塁打に王手をかけ、勝利を決定づけた。24年春の低反発バット導入後は全国的に本塁打数が減少したが、川中は「そこまで違和感はない」と使いこなしている。

春夏の甲子園を含めて、同校初の全国舞台の決勝に進出。川中は「守備でリズムをつくってチャンスかえす国際らしい野球をして頑張りたい」と気合十分。九州国際大付との「国際大付対決」は神戸が制す意気込みだ。【林亮佑】

○…九州国際大付がシーソーゲームを制して明治神宮大会では同校初の決勝進出を果たした。投手陣は9四死球で、守備は5失策。それでも同点の7回に相手の適時失策で勝ち越した。楠城祐介監督(41)は「全力疾走、バックアップ、カバリングの積み重ねが1点差勝負をものにできているところにつながっている」と粘り強さを強調。一丸勝利で全国の頂点にあと1勝に迫った。