「神戸新聞社共催・神戸マラソン」(16日、神戸市役所前~神戸ハーバーランド) 男子はエリシャ・ロティッチ(35)=ケニ…
「神戸新聞社共催・神戸マラソン」(16日、神戸市役所前~神戸ハーバーランド)
男子はエリシャ・ロティッチ(35)=ケニア=が2時間11分2秒で優勝を飾った。熊橋弘将(31)=山陽特殊製鋼=が2時間11分45秒の3位で日本選手トップ。女子はジャクリン・チェラル(34)=ケニア=が2時間28分25秒で制した。初マラソンの酒井心希(21)=シスメックス=が2時間35分22秒で3位に入り、日本勢最高順位だった。13回目となる今回、ゴール地点がポートアイランドから神戸ハーバーランドに変更。高低差のない競技性を追求した新コースでの開催となった。
初マラソンの酒井はゴール直後に倒れ込むほど全力を出し切った。「しんどいと思っていましたけど、予想以上でした。それでも自分の名前を呼んでくれたり、日本人トップだよと教えてくれたり、沿道の力で背中を押してもらって楽しかったです」。日本選手最高の3位という結果に、すぐに笑顔を取り戻した。
鯖江高で3年連続全国高校駅伝に出場して実業団入り。同じシスメックス所属のフィギュアスケート女子の坂本花織が陸上部の寮を訪れた時に交流を持った。「種目は違うけど、自分も頑張ろうという気持ちになる存在」と五輪メダリストから刺激を受ける。
「服を見ることが大好き」と語る21歳。休日によくショッピングに出かけるという神戸ハーバーランドが今年からゴール地点となって「うれしかった」とほほ笑んだ。
23日に開催されるクイーンズ駅伝のメンバー入りが難しい状況だったこともあり、マラソンに初挑戦した。「新しい扉を開くことができたので、トラックだけでなくマラソンにも力を入れていきたい」。新たな夢が広がる初マラソンとなった。
◇酒井心希(さかい・ここね)2004年4月4日、福井県鯖江市出身。東陽中で陸上を本格的に始め、鯖江高で3年連続全国高校駅伝に出場するなど活躍して23年にシスメックスに入社。今回が初マラソン。5000メートルの自己ベストは16分28秒25。好きな言葉は「勝利の神は細部に宿る」。身長151センチ。