「天皇杯・準決勝、神戸2-0広島」(パナソニックスタジアム吹田) 準決勝が行われ、神戸は2-0で広島を下し、2年連続3…

 「天皇杯・準決勝、神戸2-0広島」(パナソニックスタジアム吹田)

 準決勝が行われ、神戸は2-0で広島を下し、2年連続3度目の優勝に王手をかけた。前半24分、DF永戸勝也(30)が移籍初得点となる先制点をたたき込んだ。後半24分にはMF佐々木大樹(26)がダメ押しのPKを決めた。町田は延長の末に2-0でFC東京を下し、初の決勝進出を決めた。決勝は22日に東京・国立競技場で行われる。

 チーム全員がこの勝利にかけていた。9日のG大阪戦で引き分け、Jリーグ3連覇の可能性が断たれて1週間。同じパナスタで王者の意地を示し、天皇杯2連覇に王手をかけた。吉田監督は「勝ちたい気迫が相手のプレッシャーになり、圧力をかけてゴールさせなかった。攻撃も、ゴールに迫る気持ちがつながった」と選手をたたえた。

 相手はルヴァン杯を制した広島。序盤は押し込まれる場面が続いたが、しのぎ続けた。我慢が続いた前半24分、CKからのこぼれ球を受けた永戸が、ペナルティーエリアの外からゴール右隅へ先制点。6月の移籍後、公式戦初得点が千金弾となり「こぼれ球はある程度自信があるので、全うしようとポジションを取っていた」と振り返った。逃したJ1タイトルへの思いも「悔しい思いをしている。チームの一体感を、先制点を取った後に感じた」と改めて口にした。

 後半には佐々木がPKでダメ押し点。直前にFW大迫がPKを外したが、相手のファウルにより蹴り直しとなっていた。“交代”で貴重な1点をもぎ取り「決まる自信はあった」と佐々木。ハーフタイムに吉田監督から飛ばされた「おまえ必ず点を取るから」というゲキに応えた。

 守備も今大会初の無失点。吉田監督は「今日以上のテンションで臨めば目標は見えてくる」と、冷静にもう一つのタイトルを見据えた。