「明治神宮大会・大学の部・2回戦、立命大7-2明大」(16日、神宮球場) 準々決勝4試合が行われ、大学の部では立命大が…
「明治神宮大会・大学の部・2回戦、立命大7-2明大」(16日、神宮球場)
準々決勝4試合が行われ、大学の部では立命大が優勝候補の明大を延長十回タイブレークの末7-2で撃破し、2008年以来17年ぶりの4強入りを決めた。来秋ドラフト上位候補左腕・有馬伽久(がく)投手(3年・愛工大名電)が2番手で登板し6回2/3を2安打無失点と快投。前回王者の青学大は仏教大を2-1で下して初戦を突破した。高校の部では九州国際大付が山梨学院に6-5で逆転サヨナラ勝ち。英明は2-1で北照を下した。
勝利の歓喜に包まれて有馬は雄たけびを上げた。明大が誇るドラフト上位トリオを真っ向勝負でなぎ倒した。
「(明大打線は)感じたことない怖さがあった。勝てて素直にうれしいです」
すごみが際立ったのは八回1死。西武ドラフト1位・小島を相手に直球2球で追い込み、最後は外角スライダーで腰を砕いて3球三振に切った。延長十回タイブレークも三者凡退で寄せ付けず四回途中から登板して6回2/3を2安打無失点、6奪三振をマーク。「自信になった」と胸を張った。
相手先発のロッテのドラフト2位・毛利からは六回先頭で左前打、3番手の日本ハムドラフト1位・大川からは1点劣勢の七回1死二、三塁でたたきつける三ゴロで同点としバットでも躍動。その2人に投げ勝つ快投で来秋ドラフト上位候補としての実力を誇示した。
さえ渡ったのはツーシーム。「ボコボコに打たれました」と今春の明大とのオープン戦で左打者に打ち込まれたことをきっかけに習得したという。社会人野球のレジェンドで元トヨタ自動車の佐竹にも教えを請うて精度を向上させ、因縁の相手に雪辱を果たした。
関西学生野球連盟代表が東京六大学野球連盟代表に勝利したのは、1997年決勝で近大が法大に勝利して以来、28年ぶりの快挙となった。「目の前の試合を全力で投げていきたい」。金星を挙げたその左腕でチームを初の頂点へと導く。