日本の外野は任せろ。侍ジャパン森下翔太外野手(25)が、本職の右翼ではなく中堅守備でも安定感をみせた。WBC本番を見据え…
日本の外野は任せろ。侍ジャパン森下翔太外野手(25)が、本職の右翼ではなく中堅守備でも安定感をみせた。
WBC本番を見据え、起用の幅を広げられることを証明した。「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」の第2戦。2回に左中間への大飛球を追いかけ左翼手と軽く交錯も、落ち着いて捕球。2戦連続で3番に座った打撃でも、0-3の4回先頭で中堅へ二塁打を放ってチャンスメークし、同点劇を演出した。来年3月のWBCでのメンバー入りへ、大きくアピールした。
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小走りで中堅の守備位置に向かった森下は、バックスクリーン方向へぺこりとお辞儀した。「無事にまずは終えられたので良かった。こういう機会に経験できたということが自分の自信にもつながるので、この経験を生かして頑張りたい」。侍の真ん中でどっしりと守った。
前夜は右翼、この日は中堅での先発となった。2回の守備では左中間への大飛球に余裕を持って走り込み、勢い余った左翼西川と交錯したものの、最後まで安定した守備を見せた。
井端監督から複数ポジションを守れる存在として期待される強打者。3番としてバットでも期待に応えた。3点を追う4回、韓国2番手呉源錫の外の147キロ直球を逆らわずに打ち返し、右中間を真っ二つに割る二塁打。「点取られた後だったので、先頭としては大ぶりにならず、しっかりコンパクトに出塁したいなという思いで行きました」。ここからこの回の同点劇を生むと、1点を追う5回1死では四球を選び再びここから3得点。最後は8回2死満塁で、7点目の押し出し四球を選んだ。
今回選出された外野陣は4人。ルーキー西川は1点を追う5回に149キロ直球に食らいつくと、一塁へヘッドスライディング。ヘルメットを飛ばしながら投手強襲安打で、泥臭くアピールした。さらに右翼で先発した五十幡は、中堅に代わった7回の守備で、中前打にすばやくチャージし、矢のような本塁送球でタッチアウト。打席でも8回は自慢の快速を飛ばして内野安打をもぎとった。前夜に中堅で先発した岡林も俊足自慢だ。
存在感を見せ続けた森下は「韓国戦もやってみて、すごく日本代表で戦いたいなっていう思いが強くなりました」と力を込めた。23年WBCの正中堅手カージナルスのヌートバーは、両足かかとの手術のため来春のWBC出場が絶望的。それでも侍には、虎視眈々(たんたん)とポジションを狙う外野陣がそろっている。【磯綾乃】