阪神岩田稔コミュニティアンバサダー(42=日刊スポーツ評論家)が16日、1型糖尿病患者と家族を招き、甲子園球場室内練習場…
阪神岩田稔コミュニティアンバサダー(42=日刊スポーツ評論家)が16日、1型糖尿病患者と家族を招き、甲子園球場室内練習場での野球体験教室と交流会を開催した。自身も1型糖尿病である岩田コミュニティアンバサダー(CA)は現役時代から啓発活動として講演会や交流会などを積極的に実施。11月14日の「世界糖尿病デー」に合わせたイベント開催で、今年が3回目となった。
ミニゲームなどを通じて、子どもたちとふれあった岩田CAは「1型糖尿病でも何でもできるということを伝えていかないといけないですし、可能性は無限大なので。なりたい自分になってもらいたいなという思い。来ていただいた人たちには大きく成長してもらいたいなと思います」と充実した表情を浮かべた。
深い縁を感じる再会もあった。イベントには大阪医療センターの糖尿病・内分泌内科の医師である石橋幹也さん(30)が参加。実は17年前の2008年、岩田CAが初めて甲子園の試合に招待した子どもたちの中に、当時13歳の石橋さんがいた。「プロ野球選手に会えてすごくうれしかった。前向きになれる力をもらいました」。糖尿病になったことで医療の道へ進むことを決断。今は医師となり「少しでも子どもたちに貢献していけたら」と話す。
2人は3年前の学会で再会し、今回のイベント参加にもつながった。活動を地道に継続してきたからこその運命的な再会。感激もひとしおだ。岩田CAは「そういう人たちが帰ってくる場所が作りたくて、イベントをやってきた。帰ってきてくれたのがすごく嬉しい。単発ではなく、継続が大事。感慨深いです。こうやって縁は繋がっていくんだなと思います」としみじみと語った。【林英樹】