阪神から戦力外通告を受けた楠本泰史外野手(30)が、今季限りで現役を引退する意思を固めたことが14日、分かった。花咲徳栄…
阪神から戦力外通告を受けた楠本泰史外野手(30)が、今季限りで現役を引退する意思を固めたことが14日、分かった。花咲徳栄(埼玉)、東北福祉大を経て、17年ドラフト8位でDeNAに入団。プロ1年目から開幕1軍入りし、キャリア最多94試合に出場した22年には1、2、3番など上位打線も任され、71安打、6本塁打でチームの3年ぶりCS進出に大きく貢献した。
23年も最多タイの94試合に出場したが、主に代打での起用。24年は18試合の出場に終わり、戦力外通告を受けたが、阪神に移籍した。大阪・吹田市生まれで、幼少期から応援に訪れた甲子園を本拠地に再スタートに燃えたが、選手層の厚さからチャンスは限られた。それでも、野球への真摯(しんし)な姿勢や入念な準備は変わらず、ウエスタン・リーグでは打率3割4厘をマークした。
そんな姿を知っているから、9月10日のDeNA戦(甲子園)でマークした待望の移籍後初安打に、ファンもチームメートも盛り上がった。プロ8年間で通算421試合に出場し、171安打、12本塁打、80打点。巧みなバットコントロールと勝負強さを武器に、ドラフト8位からプロの世界をはい上がり、ファンや仲間から愛された男が、バットを置く。