阪神島本浩也投手(32)と日本ハム伏見寅威捕手(35)の交換トレードが成立したと14日、両球団が発表した。阪神のトレード…
阪神島本浩也投手(32)と日本ハム伏見寅威捕手(35)の交換トレードが成立したと14日、両球団が発表した。阪神のトレードは22年以来3年ぶり。
ベテラン捕手の獲得には「第3捕手」として期待された2人の相次ぐ故障の影響もあった。オリックス、日本ハムとパ・リーグを渡り歩いた35歳の新たな視点を加え、来季3年ぶりの日本一を目指す。
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阪神に新たな扇の要が加わることになる。伏見はオリックスで22年の日本一を経験し、23年に日本ハムへFA移籍とパ・リーグを渡り歩いたプロ13年目。この日、取材に応じた阪神竹内球団副本部長は「違った視点でうちのピッチャーを見てもらえることもあるかなと思います」と期待した。
今季は坂本が正捕手として117試合に出場。次いで梅野が52試合だった。その2人に続く「第3の捕手」の台頭が課題だったが、期待されたプロ5年目の栄枝、ルーキー町田が10月にともに手術。竹内球団副本部長は「状況次第では来年のキャンプまで引きずるんじゃないかというようなことも、一応頭に入れながら」と明かした。現在の捕手は育成の嶋村含め8人だが、打力を買われた中川も外野での出場が続き「絶対数のキャッチャーが不足している」とも説明した。
35歳の伏見は野手最年長となる。34歳の梅野、32歳の坂本と30代が3人そろう形だが、あえてのベテラン補強だった。慕われる人柄とパ・リーグでの経験。伏見という捕手の個性も決め手になった。「3人が3人でいろんなピッチャーをもり立てて。連覇に向けて、切磋琢磨(せっさたくま)してもらって。投手力をさらに上げていくというところが狙いです」。捕手層が厚みを増すだけでなく、自慢の投手陣のさらなる成長を促す存在となるかもしれない。
島本が移籍する日本ハムはリリーフ左腕の補強が急務で、両球団の思惑が一致した形となった。新たな女房役が、来季日本一を目指す虎の新たなエキスとなる。【磯綾乃】
▽伏見コメント FAで入団してからの3年間、気持ちよくプレーできたのは球団の支えがあったからだと感じています。いい思い出で、これからの野球人生にとって貴重な経験となりました。またファンの皆さんには、調子の良い時も悪い時も変わらず応援してくださり、何度もくじけそうになった時に背中を押してもらいました。本当に感謝しています。これからも変わらず応援していただけるとうれしいです。
▽島本コメント タイガースファンのみなさま、そして関係者のみなさま、15年間ありがとうございました。突然のことで少し驚きもあり、そして寂しさもありますが、新天地でしっかり活躍することが恩返しになると思っています。交流戦でまた甲子園に帰ってきて、元気な姿をお見せすることができるように頑張ります。今後もご声援をよろしくお願いします。