<国際親善試合:日本2-0ガーナ>◇14日◇豊田ス日本代表(FIFAランキング19位)がガーナ代表(同73位)を2-0で…
<国際親善試合:日本2-0ガーナ>◇14日◇豊田ス
日本代表(FIFAランキング19位)がガーナ代表(同73位)を2-0で下した。2026年FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会の出場国を相手に、本番を想定した苦手なアフリカ勢との貴重な実戦機会となった中、前半16分にMF南野拓実(モナコ)、後半15分にMF堂安律(Eフランクフルト)がゴールを挙げ、快勝した。
10月14日にブラジル代表から歴史的勝利(3-2)を挙げた森保ジャパンは、その時の先発メンバーから負傷離脱したGK鈴木彩艶、コンディション不良のMF鎌田大地を除く9選手を同じシステムで並べた。
GK早川友基(鹿島アントラーズ)、3バックは左に鈴木淳之介(コペンハーゲン)、中央に谷口彰悟(シントトロイデン)、右に渡辺剛(フェイエノールト)。ボランチは左に田中碧(リーズ)、右に佐野海舟(マインツ)が並び、ウイングバックは左に中村敬斗(スタッド・ランス)、右に堂安律(Eフランクフルト)。シャドーは左に南野拓実(モナコ)、右に久保建英(レアル・ソシエダード)、そして1トップに上田綺世(フェイエノールト)が構えた。
W杯で着用する新ユニホーム、本番ボール使用での初戦。序盤からけれん味のない攻守で主導権を握った日本は、前半16分に均衡を破った。中盤で佐野がルーズボールを取り切り、久保とのワンツーからゴール前へドリブルで進入すると、ボックス左でフリーとなった南野へ速くて正確なグラウンダーボールを供給。ワントラップから冷静にゴール右隅へ流し込んだ。南野は72試合の出場で26得点目で、木村和司に並び歴代8位タイとなった。南野の決定力もさることながら、得点をお膳立てした佐野の一連のプレーは光った。
前半28分には左の中村から右の堂安へ、両ワイド間でのパスから好機を作った。ブラジル撃破で自信を深めたメンバーがピッチで躍動した。図らずも三笘、遠藤、板倉らのコアメンバーが負傷で不在となった10月シリーズを経て、佐野や鈴木らキャリアの浅い選手が台頭。誰かに頼るのでなく、誰もが主力になれる大きな可能性を秘めたチームへと変貌している。
1-0で迎えた後半15分には追加点が生まれた。中盤での鈴木のボールカットを起点に素早い攻撃を仕掛けると、ゴール前で久保が巧みなターンから右の堂安へつなぐ。得意の右45度ゾーンへ入った堂安はカットインから左足シュート。ニアサイドを力強く突き破り、2点目のゴールとなった。森保監督が常々言う「いい守備からいい攻撃」を体現する2ゴールとなった。
身体能力が高く局面を打開できる個人能力を持つガーナに対し、的確な予測と素早いアプローチで自由を与えず。この一糸乱れぬ球際のハードワークというコンセンサスが日本には根付いている。
後半23分には田中、堂安が下がり、代わってMF藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)、DF菅原由勢(ブレーメン)を投入。後半28分にはその菅原からのクロスボールを起点に、こぼれ球を藤田が惜しいシュートを放った。同31分には久保、南野、上田を下げてMF北野颯太(ザルツブルク)、安藤智哉(アビスパ福岡)、後藤啓介(シントトロイデン)が入った。北野と後藤は代表デビューを果たした。鈴木は1列上がって左ウイングバックでプレー。そして同37分には中村に代わり、MF佐藤龍之介(ファジアーノ岡山)を最後の交代カードとして切った。森保監督は勝利にこだわりながら、新たな選手や配置を積極的に試した。
そして終盤もボールを握り、主導権をガーナに譲らず。後半41分には左から抜け出した藤田が鋭いシュートで相手ゴールを脅かした。最後まで攻める姿勢を失わず、ブラジル戦に続く連勝を飾った。
18日には年内最後の強化試合として、東京・国立競技場でボリビア代表(同76位)と対戦する。12月5日(日本時間6日)にはW杯組み合わせ抽選も