日本ハムの伏見寅威捕手(35)が、阪神島本浩也投手(32)との交換トレードで退団することが14日、発表された。22年オフ…

日本ハムの伏見寅威捕手(35)が、阪神島本浩也投手(32)との交換トレードで退団することが14日、発表された。22年オフにFAでオリックスから加入し、3季プレー。エース伊藤や「さちとらバッテリー」を組んだ山崎ら年下選手たちから慕われ、千歳市出身でファンからも愛された道産子選手が、故郷で数々の功績を残し、再び新天地で羽ばたく。

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伏見はみんなから信頼されている。オリックスからFA移籍1年目の23年。移籍後初安打を放った試合で記者に囲まれた。まず初安打の感想を問われたが、それを制して「僕の初安打より、大海の話をしましょうか。良かったと思います。さすがのピッチング」と、先発バッテリーを組んだ伊藤の投球をたたえた。自分のことは後回しで、人のために考えられるから同僚に親しまれる。

ファンから愛される「さちとら」コンビの盟友・山崎には、オリックス時代に「『これだけはやってくれ』と言ったことをやってくれなくて僕がブチ切れた」ことがあったという。ただ、怒りに任せたわけではない。実は「福也が心の底から『ふざけんな』っていう気持ちを持っている時って、すごくいいピッチングをするので」という意図があった。いい部分を引き出すためには、味方の心も操る生粋の捕手。新天地でも、きっと誰からも信頼される。【日本ハム担当=木下大輔】