<大相撲九州場所>◇5日目◇13日◇福岡国際センター関脇安青錦(21=安治川)が、初黒星を喫した。西前頭筆頭の若隆景の立…
<大相撲九州場所>◇5日目◇13日◇福岡国際センター
関脇安青錦(21=安治川)が、初黒星を喫した。西前頭筆頭の若隆景の立ち合い変化を、まともに食らう形。バランスを崩して前のめりに体を泳がせ、立て直そうとしたところで足を滑らせ、そのまま倒れ込んだ。決まり手は送り倒しで、わずか1秒7で決着した。
取組後の安青錦は「いつも、まっすぐ来てくれるので(変化は)頭に入っていなかった。自分が悪い」と、立ち合いで当たってからの流れしか想定していなかったといい、対応できなかった自分を責めた。イメージとしては「しっかりと手を伸ばして攻めたかった」という。事実、立ち合いで右手を伸ばしたが、若隆景が左に動いたため“空振り”の格好となった。
安青錦にとって、若隆景は憧れの存在だ。巡業の支度部屋では、常に隣に明け荷を置き、若隆景の一挙手一頭足をくまなく見てきた。番付こそ逆転したが、真っ向勝負にこだわり、胸を借りたい思いの強さが、変化を警戒するという選択肢を見失わせたのかもしれない。「気持ちを切り替えて、明日(6日目)からしっかりやっていきたい。体は動いている。いい時もあれば、悪い時もある。気にせずやっていく」。初黒星のショックも見せず、すぐに次を見据えていた。【高田文太】