＜大相撲九州場所＞◇5日目◇13日◇福岡国際センター幕内最年少20歳の東前頭12枚目藤ノ川（伊勢ノ海）が、平幕で唯一、無…
＜大相撲九州場所＞◇5日目◇13日◇福岡国際センター
幕内最年少20歳の東前頭12枚目藤ノ川（伊勢ノ海）が、平幕で唯一、無傷の5連勝を飾った。7月名古屋場所優勝の西前頭10枚目琴勝峰に、低い立ち合いからスパッと2本差すと止まらなかった。「抱え込まれたくなかった」と、もろ差しの体勢を自分から振りほどくと、そこからは突き、押し。最後まで休まず攻めて突き出した。
取組後は「体が動いている。いいっすね」と、うなずいた。場所前に5連勝で序盤戦を通過することは「想像してない。これで『納得いていない』と言ったら（笑い）」と、充実の5日間を振り返った。日に日に場内の歓声も大きくなっているが「うれしいですね。もっと盛り上がってくれ、という感じです」と、緊張して力を発揮できないこととは無縁の様子。むしろ逆に、注目されるほどに力を発揮しているのは、人気者となる素質は十分だ。
幕内3場所目で、新入幕の名古屋場所は10勝を挙げて敢闘賞に輝いたが、先場所は6勝9敗に終わった。「負け越した次の場所は、より気合を入れて稽古している」と、場所前に常盤山、大嶽、時津風と3部屋に、毎日のように出稽古し、右目には大きなあざもつくった。右目は病院で診察してもらっても何ごともなく「薬も出なかった。お金を払って安心を買った感じですかね（笑い）」と、朝稽古で話すなど、コメント力も魅力の20歳。中盤戦も、勢いを継続どころか、加速させるつもりだ。
