プロ野球の発展に寄与した野球人を表彰する第49回「正力松太郎賞」の選考委員会が13日、都内で開かれ、ソフトバンク小久保裕…
プロ野球の発展に寄与した野球人を表彰する第49回「正力松太郎賞」の選考委員会が13日、都内で開かれ、ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が初受賞した。受賞理由は、就任2年目の今季、序盤の不振と主力の故障者続出を乗り越え、若手を積極的に起用しながらチームを日本一へ導いた采配力と指導力が高く評価された。
座長の王貞治氏(85)は「固定観念にとらわれず、選手の能力を最大限に引き出した。若い選手を思い切って使い、見事に応えさせた」と賛辞を贈った。選考委員からも異論は出ず、全会一致での決定となった。
選考経緯の説明では、昨年も小久保監督を推す声が強かったという。選考委員でジャーナリストの門田隆将氏(67)は「昨年は日本シリーズの勝利監督かペナントの優勝監督かで非常に議論になった。来年からはペナント重視でいきましょうとなり、今年はペナント、日本シリーズの両方で成果を挙げた。文句なしで選ばれたということです」と話した。
シーズン序盤は最下位に沈みながらも、若手投手陣の成長と柔軟なリリーフ運用で盛り返した。王氏は「監督の我慢と決断力がチームを変えた。来季の戦力もさらに上積みされる」と期待を寄せた。小久保監督には賞金500万円とメダルが贈られる。
◆選考委員 王貞治(ソフトバンク球団会長)山本浩二(野球評論家、解説者)高田繁(同上)辻発彦(同上)門田隆将(ジャーナリスト)(敬称略)
◆正力松太郎賞 日本のプロ野球の発展に功績を残した正力松太郎氏を記念し、1977年(昭52)に制定。プロ野球界に貢献した監督、コーチ、選手、審判員を対象に、選考委員が選出。賞金500万円、特別賞は300万円。