<大相撲九州場所>◇5日目◇13日◇福岡国際センター大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、3連勝で今場所初め…
<大相撲九州場所>◇5日目◇13日◇福岡国際センター
大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、3連勝で今場所初めて白星を先行させた。昨年名古屋場所で4日目に左膝を大けがして長期離脱する直前、同場所初日に幕内土俵で勝って以来、1年4カ月ぶりに35歳の錦木と顔合わせ。立ち合いすぐに得意の右四つに組み止めながら、じりじりと寄り立てられた。それでも土俵際で左上手を引くと逆襲。最後は力強く寄り切った。少なくなった年上との対戦は今場所初だったが、勝ちきった。
「土俵際で残ることができてよかった。(朝)白龍と、がっぷり組んで残る稽古をしてきたので」と、先場所十両優勝した弟弟子との、場所前の稽古の成果と強調した。
初日は羽出山、2日目は栃大海に敗れ、5年ぶりに連敗発進した。3日目の荒篤山戦で初白星を挙げたが押し込まれ、相手の推進力を利用しての上手出し投げだった。内容が伴わない取組が続いていたが、4日目の琴栄峰戦でようやく、本来の前に出る相撲を披露し、復調のきっかけをつかんだ。「全く自分の相撲を取れずに2連敗した。相手の形にさせてしまい、自分が腹立たしかった。でも、場所前に、しっかりと稽古は積めていた」と、連敗発進こそ想定外の様子だったが、徐々に本来の相撲を取ったり、本来の相撲ではなくても相手の動きに対応して白星を重ねたことに、うなずいた。
序盤戦5日間を終えて3勝2敗となった。残る10日間に向けて「受ける相撲ではなく、攻める相撲を取っていきたい」と、力を込めて話していた。【高田文太】