◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇…

渋野日向子は来季出場資格を争う“最終戦”へ

◇米国女子◇アニカ driven by ゲインブリッジ at ペリカン 事前(12日)◇ペリカンGC (フロリダ州)◇6349yd(パー70)

米ツアーのアジアシリーズが開催された5週間、渋野日向子はずっと日本にいた。ポイントランキングで絞られたフィールドに入れず、前週の日本開催「TOTOジャパンクラシック」も繰り上がり出場の望みが薄いことは承知で待機選手として会場に足を運んだ。

「やっぱり、試合に出られなかったのは悔しかった。自分が戦っている場所はここ(米ツアー)だから。ここで戦わなきゃいけない、結果を残さなきゃいけないっていうのは自分の中であるんで」。米ツアー4年目、けがを除けばシーズン中にこれほど主戦場の試合から離れて長い時間を日本で過ごしたことはなかった。この最高峰の舞台で戦い続けたいという思いを改めて感じた。

その間、国内ツアーで推薦出場の機会をもらえたことには感謝しかない。10月「スタンレーレディスホンダ」からの4連戦は、母国のファンの熱い応援に背中を押されて発奮。「日本の試合もすごく大事。1個1個、すごく丁寧に戦いましたし、いいインスピレーションをもらいました」と振り返り、「ロッテ選手権」以来6週ぶりとなる米ツアーでの戦いにつながるものが間違いなくあったと話す。

最初の「スタンレー」で予選落ちを喫した後、福岡のスタジオに飛び、キャリアで初めてパッティングの専門家から指導を受けた。「やっぱり何かを変えないと、自分が向く方向をしっかりしなきゃと思って、(いまも)試している」。左手でボールを置くことから始まる一連の丁寧なセットアップは今週のパッティンググリーンでも反復を重ね、ルーティンとして定着。直近の試合だった「樋口久子 三菱電機レディス」では初日73位の出遅れにめげず、2日目から「67」を並べて13位で終えた。

日本ツアーでの4連戦を挟んで主戦場の米国へ

腰を据えて取り組む方向性が定まり、「パッティングもそうだし、ショットに関してもちょっとずつ良くなってきてるんじゃないかなというのはある」。前向きに言いつつ、自らの立ち位置は理解している。ポイントランキング104位。80位までの「カテゴリー1」だけでなく、一定の出場機会が見込める100位までの「カテゴリー11」からも外れたポジションで“最終戦”を迎えることになった。

シーズン序盤で左手親指を痛め、カテゴリー1を手放すことになった2年前の83位よりランキングは悪い。それでも、「この試合でどうなろうが、(100位までに入れなければ)最終予選会も行きますし、その結果次第でどうなるかも分からないですけど、自分は上しか見ていないような感じはあります」。今週はもちろん、予選会(Qシリーズ)ファイナルステージ(12月4日~/アラバマ州マグノリアグローブGC)への覚悟もにじませた。(フロリダ州ベルエア/亀山泰宏)