大相撲九州場所初日、NHK中継が中断された件についてNHK広報局に問い合わせたところ、12日までに事情が明らかになった。…
大相撲九州場所初日、NHK中継が中断された件についてNHK広報局に問い合わせたところ、12日までに事情が明らかになった。
幕内後半の取組に入った9日午後5時3分に、東北地方で最大震度4の地震が発生。震源地は三陸沖で、岩手県海岸には1メートルの津波予想が出た。そのため大相撲中継は中断となり、地震に関連した情報が放送された。結びの一番が終わるまで画面が大相撲に切り替わることはなかった。
災害などの影響で、大相撲中継が中断された例は過去にあるのか? NHKによると「少なくとも1997年以降、大相撲中継を途中で中断したあと、取り組みの最後まで地上波(総合・Eテレ)で放送しなかったケースは確認できていません」。極めて珍しいケースだった。
しかし、BSプレミアム4Kでは、そのまま大相撲中継を見ることができた。そのため、NHK総合では中断していても実況、解説、花道リポートなどはそのまま現地で続行していた。ちなみに、プレミアム4Kを見るためには、4Kチューナー内蔵のテレビを視聴するか、4Kチューナー内蔵のレコーダーかチューナーを接続する必要がある。
放送中断に際し、SNSなどでは「なぜサブチャンネルで放送しないのか?」との意見が寄せられた。これについて同局は「NHKでは、災害の予防と減災に役立つ放送を行い、国民の命と暮らしを守るという公共放送の使命を達成するため、地震や豪雨などの緊急・災害報道にあたっては原則として全国放送番組でマルチ編成は行っておりません」と回答。「国民の命と暮らしを守る」という使命を貫いたからこその対応だった。