日本ハム松本剛外野手(32)が11日、今季取得した国内FA権を行使することを表明した。1並びの日の午前11時に発信された…

日本ハム松本剛外野手(32)が11日、今季取得した国内FA権を行使することを表明した。1並びの日の午前11時に発信された球団リリースでコメントを発表。「ファイターズからはありがたい提示をしていただき、感謝しています。ただ、自分に対する他球団の評価を聞いてみたく、この決断に至りました」。球団と残留交渉を重ねながら熟考の末に覚悟を決め、申請期限最終日の発表となった。

22年に首位打者、ベストナインを獲得した実力者のFA宣言に、巨人が獲得調査をすることも判明した。今季は外野陣を固定できず、チーム最多の109試合にスタメン出場したキャベッジは残留交渉中で去就が不透明。81試合の丸、54試合の若林が続き、終盤は佐々木や内野登録の中山も起用。確固たるレギュラーは不在で、希少な右打ちのタイトルホルダー外野手は補強ポイントに合致する。

一方で、今季の日本ハムの外野陣は万波がチーム最多の110試合にスタメン出場。74試合の水谷、66試合の五十幡に次いで松本剛は40試合にとどまった。新庄監督が相手先発との相性などを考慮して日替わり打線を組む中で浅間や今川、投手登録の矢沢、内野登録の野村、捕手登録の郡司、吉田、田宮らも起用。固定こそされなかったが、着実に力を伸ばす若手も増えており、層は厚い。

その中で松本剛はプロ14年目にして手にした国内FA権を行使することになった。今季は打撃不振で苦しいシーズンだったが、選手会長を務めるほど人望も厚い男はチームの精神的支柱でもある。球団は7日にFA宣言を表明した石井とともに残留交渉を継続していく。宣言残留も認めており、球団幹部は「まずは宣言した2人の残留に全力を尽くす」と話した。どんな結論に至るのか、注目だ。