ポスティングシステムでメジャー挑戦する西武の今井達也投手(27)が11日、ドジャース大谷翔平投手(31)との直接対決を熱…
ポスティングシステムでメジャー挑戦する西武の今井達也投手(27)が11日、ドジャース大谷翔平投手(31)との直接対決を熱望した。契約金約200億円との前評判もある実力派右腕は、共闘よりも打者大谷との対決に魅力を感じている様子。“漢気”豊かな価値観で、ライバルとしてワールドチャンピオン奪取の夢を描く。
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日本人選手が多いチームの方が安心できる、日本人は西海岸の方が暮らしやすい-。憧れのメジャー挑戦が決まり、高い能力を誇る先発右腕として“売り手市場”に置かれる今井は、そういった一般論にチーム選びの基準を置かない。
「自分がこのチームでプレーしたいっていうのが一番なんじゃないですかね。それが結局、一番のモチベーションにつながると思いますし」
大谷、由伸、朗希と同じユニホームで-。今井はそれを望む発言をしない。大谷と対戦したいか、と問いかけられると「まぁ、必然的にそうなると思うんで、そういうのがすごく楽しみです」とむしろ対戦する未来に興奮を隠せない。
打者オオタニと18・44メートルで相対したい。夢は膨らむ。「いや、もうね、世界中が認めている選手ですからね。逆にそういう打者から三振取りたいとか、どう勝っていくかは、これから僕がやっていくことだと思うので」とし「そういうところが楽しみです」とまで言い切る。
数年前にアメリカへの夢を思い描いた頃から、ドジャースはむしろ遠い存在だったのか。近未来を想像しつつ「日本人選手がいない球団に行きたいです」と笑ったこともある。渡航経験は西海岸のみ。英語は多少話せる程度。それでも今井は「LA」だけを夢見ない。生きざまもある。
「僕、日に当たってアメリカに行きたい人間じゃないんです。大谷さんとか由伸、朗希みたいに日本じゅうが注目して行く選手もいますけど。僕のニュースが出ても、次の日には世間はパッと忘れてますよ」
職人気質は渡米後も曲げない。でも決して「地味」ではない。160キロを出せる脱力フォームも、不規則に曲がるスライダーも唯一無二。比類なきエースは、どのチームのユニホームで大谷に挑むか。“今井っぽい”こだわりが詰まった最終選択に興味津々なファンは、本人の想像より多い。【金子真仁】