「思いっきりボールを蹴ってみろ!!」サッカーの神奈川県社会人1部リーグFIFTY CLUB(フィフティークラブ)に所属し…

「思いっきりボールを蹴ってみろ!!」

サッカーの神奈川県社会人1部リーグFIFTY CLUB(フィフティークラブ)に所属し、愛称「ジャンボ」こと身長190センチのFW大久保哲哉(45)が昨年7月にサッカー塾「ジャンボ大久保ストライカースクール」を設立。次世代のストライカーを熱血指導中だ。

横浜市金沢区のフットサルコートで週1回、小学1~6年生を対象にレッスン。自身のシュート術を伝授している。

個人技に特化したスクールは珍しい。最も大事にしていることは「思い切りシュートを打つ、強くボールを当てる感覚」(大久保)。練習では浮き球を狙って足を振り抜いた後に受け身を取ったり、柔らかいボールを使ってジュニア世代では頻度の低いヘディングシュートも行う。

どれも、ボールへの反応や跳んだ後の空間認識といったストライカーに必要な能力高める訓練という。

エラーや失敗は大歓迎。J通算99得点の現役シューターは「思いっきり打たないからこそ、狙う感覚も分からないじゃないですか」と力説する。自身も少年時代は毎日、友人たちと日が暮れるまでボールを蹴り続けて感覚を磨いていた。

豪快なミドルシュートやダイビングヘッドは見る者を魅了する。決めたプレーヤー自身も快感となる。「細かなところよりももっと粗削りでもいいんじゃないかなって」。

生涯現役を掲げる“塾長”は未来のJリーガーたちへ、サッカーの醍醐味(だいごみ)を伝えていく。【泉光太郎】