<東都大学野球:帝京平成大4-0国士舘大>◇2、3部入れ替え戦◇2回戦◇11日◇神宮3部優勝の帝京平成大が2部6位の国士…
<東都大学野球:帝京平成大4-0国士舘大>◇2、3部入れ替え戦◇2回戦◇11日◇神宮
3部優勝の帝京平成大が2部6位の国士舘大に2連勝で、2部昇格を決めた。
同校は、21年12月に東都大学野球連盟に加入し、22年春、4部からスタートしてすぐに3部に昇格。同年秋季リーグ戦から3部で戦い、2部、3部入れ替え戦は3度目の挑戦での悲願達成となった。23年2月に監督に就任した原克隆監督(56)は選手たちに胴上げされ、「最高ですよね。これが通過点。(2部に)上がるだけじゃダメなので。2部でしっかりと対等に戦えるだけの力をつけないと。ここからまた1部を目指して、鍛え直さないといけない。ここからが始まりです」と、力を込めた。
原監督がこの大一番のマウンドに送り込んだのは、この秋初登板の亀田大貴投手(3年=東海大市原望洋)だった。「(国士舘大は)左打者が多い。亀田は球の力がある。しっかりストライクゾーンに投げてくれたら、そんなに簡単に打てる投手じゃない。生涯一の投球をしてくれないかな、と思って」と原監督。その期待に応え、亀田は力強いまっすぐと、2週間前に覚えたというカットボールで打たせてとり、6回1/3を投げ4安打無失点に抑え後ろにつないだ。「バッターの低めに投げても振ってくれるし。逆に肩口から入ったときには、バッターはよける。カットボールを覚えたのが良かった。今まで練習してきたことが実ってうれしかったです」と、笑みを浮かべ「4年生のためにも勝ちたかった」と言葉を添えた。
4年生がチームを支えた。下級生中心のチームで、4年生のベンチ入り選手は0。原監督は「ノックを打ってくれたりバッティングピッチャーも。ものすごくサポートしてくれました」と、感謝する。試合では井田駿吾捕手(3年=桐生一)、伊東洸佑内野手(3年=静清)の3年生2人がダブルキャプテンとしてチームを引っ張った。井田は「4年生のために。新チームが始まってから、それだけをずっと考えてやってきた。4年生の今までのサポートを結果で返すことができました」と胸を張った。
来季、2部での戦いが始まる。10月10日には市原市内の千葉キャンパス内に全面人工芝の野球部専用グラウンドも完備(11月16日竣工=しゅんこう=式)され、入れ替え戦に向けた練習に生かされた。「来春のリーグ戦に向けて、(2部で)ひと泡ふかせられるようなチームを作りたいと思います」と原監督。この勢いで1部へ。その準備は整った。【保坂淑子】