<大相撲九州場所>◇3日目◇11日◇福岡国際センター大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、ようやく今場所初白…
<大相撲九州場所>◇3日目◇11日◇福岡国際センター
大関経験者で西十両4枚目の朝乃山(31=高砂)が、ようやく今場所初白星を挙げた。東十両6枚目の荒篤山に立ち合いから押され、引かれると体を泳がせたが踏ん張った。流れの中で左上手を引くと、相手の推進力を利用して上手出し投げで仕留めた。荒篤山には初顔合わせの名古屋場所で敗れていたが、2場所ぶり2度目の対戦で雪辱。今場所の成績を1勝2敗とした。
取組後は「とっさに上手を取れた。昨日(2日目)よりは相手が見えていた。はたき込まれても、しっかりと残せた。受けて、攻められる形になり、内容は良くないけど、落ち着いて取ることはできた」と、淡々と話した。課題は多いものの、勝てたことこそが、何よりの収穫という様子だった。
初日は2度目の顔合わせとなった羽出山に、2日目は初顔合わせの栃大海に、それぞれ初黒星を喫した。連敗発進は、大関時代の20年秋場所以来、5年ぶりという屈辱。取組後は「自分が弱いだけ」と話し、ガックリと肩を落としていた。ただ2日目の取組後は「明日はやってくる。引きずっていてはダメ。吹っ切れるぐらいの気持ちじゃないと」とも話しており、切り替えて臨んでいた。
まずは1勝を挙げ「黒星が先行していたので、1つは白星がほしいなと思っていた。でも常々、思っているのは『勝っておごらず、負けて腐らず』。それを自分に言い聞かせている」と、ホッとしている暇はないとばかりに話した。「まだ終わりじゃない。あと12日ある」。嫌な流れを引きずらずに1勝2敗。まずは白星先行、さらには来場所再入幕の可能性が出てくる2桁白星へ、勢いを加速させるつもりだ。