西武は10日、メジャー挑戦を希望する今井達也投手(27)に、今オフのポスティングシステムでの移籍を容認すると発表した。最…

西武は10日、メジャー挑戦を希望する今井達也投手(27)に、今オフのポスティングシステムでの移籍を容認すると発表した。

最速160キロの先発投手は早くも米市場で高評価。「悩み抜いた末のご決断にすごく感謝します」とし、「行くからにはワールドチャンピオンを目指してやるだけです」と決意を口にした。

オフのある日、今井は「昔からメジャー志望だったわけじゃないです」と回想した。「ここ2、3年で相手打者の反応とか、相手チームの僕に対する印象とかを見てきて。自分がやりたいことができてないなと」と感じ始めた。

「実際に投げてる感じ、ホームラン打とうっていう選手が何人いるのか、ってなってきてるなというのは感じるので」

奪三振能力に優れる今井対策で相手打線がカット戦法をし、球数がかさむケースがあった。それも戦略だと重々承知する。でも。

「戦略をはっきり聞いたわけじゃないですけど、僕がファンだったら見てて面白くないなと思うんで。それでいいのか、って思っちゃいますけどね。僕は力勝負が好きなんで」

9月25日の日本ハム戦。清宮幸に中堅左への特大本塁打を浴びた。帰り際に清宮幸を見かけると「飛ばしすぎや!!」と叫びつつ、その表情は充実感にあふれた。力勝負の本場メジャーは「限られた選手しか行けない場所」と自覚する。「今井が投げる試合を見に行きたい」人を増やしたい思いで投げてきた。強い芯はアメリカへ行っても変わらない。【金子真仁】

◆今井達也(いまい・たつや)1998年(平10)5月9日、栃木・鹿沼市生まれ。作新学院3年夏の甲子園では最速152キロをマークし、54年ぶり2度目の全国制覇に貢献。16年ドラフト1位で西武入団。24、25年に開幕投手。24年最多奪三振。23年アジアチャンピオンシップ、25年強化試合(対オランダ)で日本代表。180センチ、80キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1億8000万円。