<Sareee-ISM:チャプター9大会>10日◇東京・新宿FACEメインイベントでSareeeが鈴季すず(スターダム)…

<Sareee-ISM:チャプター9大会>10日◇東京・新宿FACE

メインイベントでSareeeが鈴季すず(スターダム)とタッグを組み、橋本千紘(センダイガールズ)&なつぽい(スターダム)と対戦。Sareeeが19分12秒、裏投げでなつぽいから3カウントを奪って勝利した。

この試合はもともとなつぽいに対し「最近くすぶっている」「スターダムの中で飼い殺しにされている」などの感情を抱いていたSareeeが、親友なつぽいの魂に火をつけるために組んだもの。その気持ちを酌んだなつぽいは、試合開始直後からロープブレークの際にSareeeに張り手を見舞い、その後もSareeeに対し、バックスピンキックや脇固め、アームバーなどを次々に繰り出した。

なつぽいは終盤にはSareeeの裏投げを回避して、フェアリング・リング(大外刈のように相手の足を刈りながら前方に回転して相手を背面からたたきつける技)をさく裂させた。しかし最後はSareeeの裏投げ3連発を被弾。最初は橋本がカットし、次はカウント2でかえしたが、最後は力尽きた。

Sareeeが試合後のマイクで「私は今日、改めて思った。なつぽい、あんたはすごいよ。いつもヘラヘラ楽しくしてるなつぽいだけじゃない。本気のなつぽいも格好良いよ。なんでもっともっともっと自信持たないの? やればできるよね。なつぽい、どう思った?」と語りかけると、なつぽいは感情を爆発させた。

なつぽいは「ヘラヘラしたくてしてるわけじゃないよ。団体に所属してるとさ、40人もいて、その中でトップを走り続けるってさ、相当苦しいよ。だけど私はずっとずっとトップで輝き続けるために、いろんなこと考えて。待っててもダメだから自分で勝ち取らなくちゃと思って、いろんなこと考えて、会社ともけんかして、ぶつけ合って、トップを取るために、毎日毎日、必死に頑張ってるよ!」と絶叫。

続けて「でも、そうやって勝ち取ったものは『会社に推されてる』だの、そういう言葉で片付けられてしまって。今、何に悩んでんのか、何にもがいてんのか、どこに向かって走ってんのか、プロレスが楽しいかどうかも、分かんなくなった」と告白。その上で「だけど今日戦って、今日の試合がめちゃくちゃ楽しかった」と言うと、ファンから大きな拍手が巻き起こった。

そしてなつぽいは「笑ってるのが楽だった。ヘラヘラしてるわけじゃなくて、笑ってれば楽だった。でも本当は、魂燃やすようなこういう戦いをずっとしてたい。Sareee、改めて今日ここで誓うわ。私、Sareeeをぶっつぶす。私にとって赤いベルトとか白いベルトとかIWGPとかいろんなベルトある中で、私にとってSareeeをぶっつぶす。それが一番価値を感じる。宣言するわ。必ずSareeeをぶっつぶす。それまで…バイぽい」と宣言した。

Sareeeも「なつぽいのその思い、痛いほどわかるよ。でも私はこのリングに上がった以上、今こうやってあんたと向き合ってる以上、そんな甘い気持ちは全部捨ててんだよ、とっくに。その思いでこのリングに上がってんだよ。早く、悔しかったら私に追いついてみろよ。さっさとここまで来いよ。絶対、追い越させないけどね」とさらに叱咤(しった)した。

なつぽいが「ウチらリング降りたら親友だよね。リング以外ではお手柔らかにね」と言うと、Sareeeは「甘えたこと言ってんじゃねえよ」とビンタを食らわせ、「バイぽい」となつぽいのセリフで親友を帰らせた。

なつぽいはバックステージでも「私が今もがいていることとか、悩んでることとかって、今日戦ってて本当に小さい世界の話だったんだなって。ちっぽけだったんだなって、すごく感じました。ここでも宣言します。Sareeeをぶっつぶす。どんなベルトよりも、私の中では一番。もう決めました。私はSareeeをぶっつぶす」と改めて宣言。Sareeeとなつぽいは今月28日のスターダム京都大会でタッグ(なつぽい&安納サオリ VS Sareee&叶ミク)で対戦する。