＜練習試合：侍ジャパン14－11広島＞◇10日◇サンマリンスタジアム宮崎俺もいるぞ！ 侍ジャパンに初選出されたソフトバン…
＜練習試合：侍ジャパン14－11広島＞◇10日◇サンマリンスタジアム宮崎
俺もいるぞ！ 侍ジャパンに初選出されたソフトバンク野村勇内野手（28）が、日の丸アーチで26年WBCメンバー入りをアピールした。練習試合の広島戦（ひなたサンマリンスタジアム宮崎）に3回の守備から出場。10－9で迎えた7回無死一塁で、勝利を決定づける豪快な2ランを左翼席中段にかっ飛ばした。4回には左前打を放ち、2安打2打点。阪神との日本シリーズ第5戦での延長決勝弾など鷹の日本一に貢献した男が、日本代表デビューでも存在感を発揮した。
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振り抜いた瞬間にそれと分かる1発だった。広島の左翼手は追うのを諦め、見上げるだけ。手に残った感触から野村はスタンドインを確信。さっそうとダイヤモンドを周回し、ホームベースを駆け抜けると白い歯がこぼれた。会心の“日の丸1号”だ。実力者ぞろいの侍ジャパンに初選出され、ひと振りで強烈インパクトを与えた。
「完璧。気持ちよかったです。少し緊張していたんですけど、らしいプレーができたかなと思います」
1点リードで迎えた7回無死一塁。「ほんとに強く振って、打つだけなので」。意識は、実にシンプルだった。カウント3－1からの5球目。広島高が投じた真ん中低め135キロ直球を、イメージ通りにフルスイングした。鋭いインパクトから放たれた打球は左翼席の中段で大きく弾んだ。
ポストシーズンでの勢いそのままだった。4回の第1打席では左前打をマーク。約2週間前には阪神との日本シリーズ第5戦で、延長11回、村上から決勝ソロを放った。チームを5年ぶりの日本一へと導いた男の打力は本物だ。この日は3回守備から牧に代わって出場し、2打数2安打2打点。「しっかり準備していけた」。試合前には円陣の声出しも担当。ムードメーカーにも名乗りを上げた。
生き残りを懸け、サバイバルはまだまだ続く。代表合宿は12日で打ち上げ、15、16日には「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本VS韓国」を控えている。「最後まで緩めることなく、しっかりアピールをしていきたい」。見据えるのは来年3月のWBC本番でのメンバー入り。普段は二遊間や三塁もこなすが、同合宿中にはファーストミットも手にした。スターぞろいの集団でメンバー入りを勝ち取るべく、幅広い起用に応えていくつもりだ。
立場が一変した。直近2年は1軍に定着できず「年齢的にかなりヤバい」と背水の覚悟で臨んだ今シーズン。自己最多126試合に出場し、打率2割7分1厘、12本塁打、40打点、18盗塁といずれもキャリアハイの数字を残した。大ブレークの勢いそのままに、井端ジャパンの世界一連覇に貢献する意気込みだ。
