プロ野球12球団は10日、都内で機構理事会と実行委員会を開催。会議後にプロ野球の榊原定征コミッショナー(82)が会見を…
プロ野球12球団は10日、都内で機構理事会と実行委員会を開催。会議後にプロ野球の榊原定征コミッショナー(82)が会見を開き、6月3日に死去した巨人で終身名誉監督も務めた“ミスタープロ野球”長嶋茂雄さんを冠した「長嶋茂雄賞」を来季から新たに創設することを発表した。
長きにわたり多くのファンに愛され、感動を与え、プロ野球の発展に多大な貢献をした故・長嶋茂雄氏の功績を称える目的で制定。日本プロ野球12球団の選手のうち、2026年シーズン以降、その年の公式戦とポストシーズンの公式戦で走攻守で顕著な活躍をし、かつ、グラウンド上のプレーでファンを魅了するなど、日本プロ野球の文化的公共財としての価値向上に貢献した野手を選出し表彰する。
榊原コミッショナーは長嶋氏について「活躍されただけじゃなくて本当にファンを魅了された。ファンを明るくする、社会を明るくする、プロ野球ファンを増やす。本当に私は日本のプロ野球の発展に名実ともに尽くされた方。昭和40年代以降の日本の経済発展はプロ野球とともにあったと思うが、大げさに言えば長嶋茂雄さんが果たされた役割というのはそれぐらい大きい」とその功績を評価。「そういった記憶がずっと100年、200年続くような賞であってほしいなという意味で、偉大な名前を冠した賞を作りたいというふうに思った」と賞の創設理由を説明した。
7月14日のオーナー会議後に巨人・山口寿一オーナーが「長嶋さんの野球にかけた情熱を考えると、その志を受け継ぐような賞を作っていきたい。他球団、コミッショナーとも今後相談していきたいと私個人的には思っています」と、新たな賞の設立へ議論を深めていく方針を示していた。
これまでプロ野球で人名を冠した賞は、球界発展に貢献した人物に贈られる「正力松太郎賞」、優れた先発投手に対して贈られる「沢村栄治賞」の2つだけだったが、新たに“ミスタープロ野球”の功績をたたえ、長嶋さんの思いを引き継ぎ球界をけん引する打者への賞がつくられることになった。