今年6月に89歳で亡くなった巨人長嶋茂雄終身名誉監督の功績を後世に残すべく、来季から「長嶋茂雄賞」が新設されることになっ…

今年6月に89歳で亡くなった巨人長嶋茂雄終身名誉監督の功績を後世に残すべく、来季から「長嶋茂雄賞」が新設されることになった。10日に開かれた日本野球機構(NPB)理事会で承認された。

12球団の選手の内、26年シーズン以降、その年の公式戦およびポストシーズンの公式戦において、走攻守で顕著な活躍をし、かつ、グラウンド上のプレーにおいてファンを魅了する等、日本プロ野球の文化的公共財としての価値向上に貢献した野手を選出し、表彰する。

選考基準や選考委員会の人選等の詳細は、決定次第、発表される。

すでに一部球界関係者の間では「長嶋茂雄賞」の創設を求める声が上がっていた。巨人山口寿一オーナー(68)は、7月14日の12球団オーナー会議で「長嶋さんの野球にかけた情熱を考えると、その志を受け継ぐような賞を作っていきたいなと思っています」と前向きな姿勢を示していた。

ソフトバンク王貞治球団会長(83)も長嶋氏の歩みを次世代へと継承する意義を強調していた。5月にイベントに出席した際、「我々は長嶋さんとともに時を過ごせて幸せだった。これからの人たちは、大谷翔平選手のような存在と一緒に、長嶋さんの功績を共有していってほしい」と話していた。

現在のNPBでは、名前のついた賞は「沢村栄治賞」と、球界発展への貢献をたたえる「正力松太郎賞」の2つのみ。対してMLBでは、投手の「サイ・ヤング賞」、打者の「ハンク・アーロン賞」、指名打者の「エドガー・マルティネス賞」、ポストシーズンでの活躍に贈られる「ベーブ・ルース賞」、さらには社会貢献をたたえる「ロベルト・クレメンテ賞」など多彩な功労賞が存在する。

日本球界でも名を残した偉人の功績を形として残していく。