西武は10日、栗山巧外野手(42)の“缶ポイタオル”などの新グッズを発表した。23日のファン感謝デー「ライオンズサンクス…
西武は10日、栗山巧外野手(42)の“缶ポイタオル”などの新グッズを発表した。23日のファン感謝デー「ライオンズサンクスフェスタ2025」から販売する。
栗山が打席への素振りに向かう際に、スプレー缶を後ろに投げる姿は、西武ファンには“缶ポイ”として親しまれてきた。
栗山自身は「(缶ポイの写真を)撮られてる意識はないっすよ」としながら「歩きながら戻した方が時短になるし。一応、ネクストバッターズ・サークルの円に入るよう狙って投げてますよ。次の人が取りに行くの大変なんで」と一定のこだわりもある。
今回、それがグッズ化する。しかも応援タオルとしては異例の「縦型」だ。
西武ファンがこれらをプロデュースした。既存グッズに関連し「球団の人、分かってないね」の声を多く聞いた球団が今春、水面下で「共創プロジェクト」をスタート。10人前後のファンが参画し、議論やプレゼンを経て、栗山、源田壮亮内野手(32)、西川愛也外野手(26)の3選手分の新グッズを開発した。
ファン歴20年の佐々木雄一さんもプロジェクトに参加し、栗山班に入った。「私も応援タオルは50枚くらい持っていますが、もっとバリエーションがあってもいいなと思っていました」。男女4人の班で「栗山さんのかっこよさを表現するには、ということを討論しました」。
いろいろな意見が出て、最後は缶ポイで一致。球団担当者と相談する中で「縦でもOK」となった。
応援タオル文化はコロナ禍で盛んになった。声を出せない代わりに、選手名が書かれたタオルを広げ、応援の思いを伝える-。
ただタオルは広げると、横の人に当たってしまうこともある。源田班は「横幅が3分の2」のタオルを開発し、栗山班は“縦の缶ポイ”を実現した。
「風呂上がりに肩にかけるみたいな感じで。試合中の応援に使うというよりは、球場への行き来で肩にかけて使う、みたいなイメージで考えました」
西川班は背番号にちなんで51種類の西川の顔を、タオル両面にちりばめた。3選手とも、今回のタオルはリバーシブルだ。デザイン自体はタオル以外にも展開される。
佐々木さんは完成し披露された時のことを「うわ、すごいって。なんか涙が出そうになりましたね」と回想する。
球団がファンの全ての望みに答えきるのは容易ではない。佐々木さんも「?」を感じることはあった。今度は自分が作った立場に。
「どんな評判になるのか、不安はありますよ。でも期待や楽しみの方が大きいです」
23日にはプロ野球ファンの中で社会現象近くにまでなった通称「クソデカネックレス」のカラーバージョンも発売され、ファンフェスタ内では選手たちからの首掛けイベントもある。
クソデカ(略)を首に、缶ポイタオルを肩にかけ。いざ栗山ならぬ、いざ熱戦のベルーナドームへ。26年シーズンへの準備が進む。【金子真仁】