<大相撲九州場所>◇初日◇9日◇福岡国際センター小結隆の勝(30=常盤山)が、初めて務めた横綱土俵入りの太刀持ちで“洗礼…

<大相撲九州場所>◇初日◇9日◇福岡国際センター

小結隆の勝(30=常盤山)が、初めて務めた横綱土俵入りの太刀持ちで“洗礼”を浴びた。

これまでは露払いとして並ぶことが多かった、横綱大の里の雲竜型土俵入りに、太刀持ちとして臨んだ。これまで原則、太刀持ちを務めてきた小結高安がこの日、大の里との対戦が組まれたこともあり、初の大役がめぐってきた。ところが、そんきょの姿勢で右手に持った太刀がグラグラ。安定感を欠き、ついには両手で押さえていた。この様子に、SNSなどを中心にザワついた。

取組後の支度部屋で隆の勝が内情を明かした。「腕がけいれんしてきてしまって、言うことをきかなくなってしまったんです。悔しかったですね」。突如、体に異変が起きるハプニングに見舞われていた。22場所ぶりの三役復帰場所で黒星発進も重なり、唇をかんで振り返った。

「あんなに重いなんて、思ってもいなかった。練習します」と、雪辱を期していた。これまでは番付上位だった高安が太刀持ちを務めてきたが、今場所はともに小結で、隆の勝が東、高安が西。半枚、自身の方が番付が上だけに「明日(2日目)からも、太刀持ちをやると思っています。しっかりと務めたいです」と、静かに名誉挽回を誓っていた。