「侍ジャパン強化合宿」(8日、宮崎) 侍ジャパンの正遊撃手は俺じゃ!広島・小園海斗内野手(25)が8日、「ラグザス 侍…
「侍ジャパン強化合宿」(8日、宮崎)
侍ジャパンの正遊撃手は俺じゃ!広島・小園海斗内野手(25)が8日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本-韓国」(15、16日・東京ドーム)に向けた強化合宿でアピールに成功。ライブBPで安打性の打球を2本放ち、順調な調整ぶりを示した。井端弘和監督(50)からも高評価を受け、レギュラー獲りへ突き進む。
巧みなバットコントロールで外野へと打球を運び、さっそうと一塁へ駆け出す小園に大きな拍手が送られた。合宿3日目にして行われた初のライブBPで快音を響かせ、「由宇(球場での自主トレ)で打席に立っていたんで、それがよかった」と手応えを口にした。
高橋に対し、第1打席では遊ゴロに倒れるも、第2打席では外角直球を捉えて左前に運んだ。第3打席では藤平のフォークを片手で拾うように左翼線へ。球速が150キロを超える剛腕たちから安打を放ち、「全然、対応できるかなと思います」と自信をのぞかせた。
この日は来春のWBCでも採用されるピッチクロックが導入され、スコアボード横には大きく秒数が表示される中で投手と対戦。ただ、昨年のプレミア12で経験済みということもあり「秒数が出ているので、それ以内に打席に入ればいいだけの話」とさらり。「特に僕は何も思わないです」と、自然体でも対応可能であることを強調した。
井端監督も高い評価を与える。「首位打者ですし、過去の国際大会でも初見でコンタクト率が高い。期待しています」と目を細めた。自身が23年に代表監督へ就任して以来、小園を秋の代表合宿に招集するのは3年連続。23年のアジアチャンピオンシップ、24年のプレミア12でも活躍を見せた“井端チルドレン”に、厚い信頼を寄せている。
練習中には珍しい場面もあった。この日からチームに合流した岡本と小園、井端監督が午後からの打撃ローテ中に遊撃付近で“青空会議”。内容について小園は、「それは内緒で」と笑顔ではぐらかしたが、有意義な時間になったことは間違いない。
侍ジャパンの遊撃手争いに目を向けると、現時点で絶対的な本命はいない。前回のWBCで正遊撃手を務めた西武・源田をはじめ、オリックス・紅林、巨人・泉口、今合宿に参加している野村、村林ら国内組による激しい競争が予想される。
来年3月のWBC本戦まで残り約4カ月。アピール機会は限られる。10日に行われる広島との練習試合へ向け、「試合で結果を残さないといけないので」と力を込めた。熾烈(しれつ)な争いを制し、侍の正遊撃手を手中に収める。