育成出身6年目のオリックス佐藤一磨投手(24)が、球速アップへ“英才教育”を受けた。秋季高知キャンプ3日目の8日、2度目…

育成出身6年目のオリックス佐藤一磨投手(24)が、球速アップへ“英才教育”を受けた。秋季高知キャンプ3日目の8日、2度目のブルペン入り。投球後に厚沢投手コーチから指導を受け、ステップを踏んだ後に投げる練習を反復した。厚沢コーチは「球速を上げるための1つ。体重移動のやり方をまだつかんでないので」と意図を説明した。助走をつけてから投げ、球速は145キロを計測。岸田護監督(44)からも声をかけられた。

身長190センチ、最速148キロの左腕。「よく言われるんですけどね。『なんで150キロ出ないんだ』と。(体の)20パーセントぐらいしか使えていないので。(球に)力の伝わるフォームで投げられるように」。球速はコンプレックスだったことを明かし、今キャンプのテーマ。初日の6日には厚沢コーチ、比嘉コーチ、平野投手兼任コーチに囲まれ、軸足の使い方をみっちりと指導されていた。

視線を送った指揮官は「体を使いきれていない部分があるというところで厚沢コーチが。出力も今年に関しては落ちてるんですよね、変化球の扱いはうまくなっていたりするんですけど。何か原因があるだろうというところで。本人も悩みがあったみたいですね」と話した。

今季はウエスタン・リーグで10勝を挙げ、最多勝を獲得。1軍では9月21日のソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)で5回無失点と好投し、白星を挙げたが、3試合の先発にとどまった。「2軍で何勝したって関係ない。1軍でどれだけ勝ったかというのが結果。毎年崖っぷちで生きているので」。大きな瞳を見開いた。150キロ到達へ-。恵まれた体格を生かした投球を習得する。【村松万里子】