<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)静岡県大会:静清3-2浜松修学舎>◇8日◇男女決勝◇静岡市北部体育館男子決勝…
<全日本バレーボール高校選手権(春高バレー)静岡県大会:静清3-2浜松修学舎>◇8日◇男女決勝◇静岡市北部体育館
男子決勝は、静清がフルセットの末に3連覇を狙った浜松修学舎を3-2で下し、7年ぶり4度目の頂点に立った。昨年の新人戦優勝を最後に、4大会連続県の決勝で敗れていた宿敵に“5度目の正直”でリベンジ達成。選手たちは抱き合い、感情を爆発させた。
U-19日本代表にも名を連ねたエース鈴木夢優(3年)が流れを呼び込んだ。落とせば終戦の第4セット、21-20で迎えた終盤で4得点。「自分に(トスが)上がることはわかっていた。そこで取り切るためにやってきた」。勝負どころで次々とスパイクをたたき込み、試合を振りだしに戻す。これで勢いに乗ったチームは最終セットでブロック5本と躍動し、浜松修学舎との大接戦を制した。
負けられない理由があった。14年から指揮を執った山内健至現総監督(53)が、本年度限りで勇退。今夏の合宿中に選手たちにも告げられた。水野叶愛主将(3年)は「最後に全国に連れて行きたい。その気持ちが強くなった」。バトンを受け継ぎ、今春就任した同校OBの高橋涼監督(24)も「最後に全国に連れていきたいという気持ちが大きかった」。思いを1つに頂点まで駆け上がった。
7年ぶりとなる大舞台は、来年1月5日に東京体育館で開幕する。鈴木は「春校でプレーをする自分たちの姿を、少しでも多く見せることが山内先生への恩返しになる。ここがスタートライン。ベスト4を目指したい」と結んだ。恩師とともに挑む“最後の冬”に、続きができた。【前田和哉】