<明治安田J1:柏1-0名古屋>◇8日◇第36節◇三協F柏柏レイソルが踏ん張った。2時間先の試合で首位の鹿島アントラーズ…

<明治安田J1:柏1-0名古屋>◇8日◇第36節◇三協F柏

柏レイソルが踏ん張った。2時間先の試合で首位の鹿島アントラーズが勝利した。勝ち点を落とせば優勝が遠のく中、ホームで6連敗中だった名古屋グランパスを最少スコアで制した。リカルド・ロドリゲス監督は「敗戦の後に勝ちを目指す姿勢を表現してくれた。全員の力で勝ち取った」。リーグ戦4連勝で10戦負けなしとなった。

転んでもただでは起きない。1週間前のルヴァン杯決勝、広島戦の敗北を糧にした。攻撃の駒となる右ウイングバックに最終ラインの馬場晴也(24)を抜てき。プロ初のポジションに馬場は「リカルドから求められたのは、ウイングバックというよりは中に入ってローテーションしてほしい」。中盤の人数を増やし、立ち位置を替えていくことで相手マークをはがし、攻撃するスペースを生み出していく役回り。それは広島戦の後半の手応えから得たものだった。狙い通り3バック右の原田亘(29)が大外からオーバーラップを仕掛け、クロスボールからオウンゴールを誘発した。選手個々の特長を組み合わせ、あの手この手で相手を上回っていく。戦術家リカルドの真骨頂だった。

鹿島の動向は気にしない。「我々はコントロールできるものにフォーカスする。1人1人のパフォーマンス、チームのパフォーマンス。そこにエネルギーを費やす」と指揮官。その先にある優勝テープを信じ、自らの戦い方を貫く構えだ。【佐藤隆志】