<社会人野球日本選手権:NTT東日本6-1王子>◇8日◇2回戦◇京セラドーム大阪楽天からドラフト6位指名を受けた王子の九…

<社会人野球日本選手権:NTT東日本6-1王子>◇8日◇2回戦◇京セラドーム大阪

楽天からドラフト6位指名を受けた王子の九谷瑠投手(26=大阪大谷大)が4回7安打4失点で敗れ、社会人野球最後の公式戦となった。

1回は3者凡退で終えたが、2回に4安打を集められて3失点。4回にも長打を浴びて追加点を許し、4回で降板した。「思っていたボールが投げられなかったので悔しい。ボールが浮いていたし、ストレートとチェンジアップのコンビネーションができなかった」と悔やんだ。

九谷は大学卒業後にクラブチームの矢場とんブースターズで3年間プレー。仕事ではみそカツの人気店「矢場とん」のホールで働き、野球とも向き合ってきた。「与えられた環境の中でやったことが一番成長した」と振り返る。

今季から王子に所属し、都市対抗野球では優勝に貢献。MVPにあたる橋戸賞を受賞するなど、1年目から活躍した。「成長させてくれた1年間だった。充実して濃い1年間でした」と王子での1年を思い返した。

湯浅貴博監督(52)も「彼なくしては優勝はなかった。次のステージに向けて、こういう経験もバネにしながら僕らに元気をもらえれば」と今後の活躍に期待を寄せた。

九谷は「まだまだプロに通用するような球はない」と自己評価は厳しかったが、クラブチームの出身選手としてプロ入りへの扉を開いた。「クラブチームでもプロになれないわけではない。お手本となれるように頑張りたい」と今後を見据えた。