目指すは虎の由伸だ! 阪神からドラフト4位で指名された神村学園・早瀬朔投手(18)が7日、鹿児島・いちき串木野市内の同校…
目指すは虎の由伸だ! 阪神からドラフト4位で指名された神村学園・早瀬朔投手(18)が7日、鹿児島・いちき串木野市内の同校で指名あいさつを受けた。理想の投手像にワールドシリーズを制覇したドジャース山本由伸投手(27)を挙げ、将来は日本を代表する投手になることを誓った。兵庫・丹波市出身の虎党右腕が、同じ高卒ドラ4から飛躍した大投手の背中を追いかける。
◇ ◇ ◇
すでにサクセスストーリーを思い描いていた。畑山統括スカウトらから約20分の指名あいさつを終えて会見。地元局など5台のテレビカメラを前に、早瀬が将来的な大きな目標を口にした。「日本を代表するようなピッチャーになりたい」。気持ちも高ぶり、志も高い。表情は希望に満ちあふれ、いよいよプロの世界へ飛び込む。
理想の投手像がある。世界を沸かせたドジャースの山本だ。早瀬は「ずっとピッチングは見ています」。ワールドシリーズでの姿は記憶に新しい。同第7戦で9回途中から登板。再三のピンチをしのぎ、胴上げ投手となった。中0日での気迫のこもった投球。同じ投手として心を奪われる物があった。「ニュースとかで見たんですけど、あの時は『気持ちで投げた』って言っていたので。やっぱり気持ちが最終的に大事なのかなって。自分もああいうピッチャーになりたい」。
同じ九州の高校出身。山本は宮崎、自身は鹿児島からドラフト4位でプロの門をたたく。さらに不思議な縁を感じるエピソードもある。高3夏、延岡学園(宮崎)と練習試合をした時だ。同校の部長を務め、宮崎・都城高時代に山本を指導した森松賢容さんに「ピッチングが大人」と声をかけてもらった。早瀬は「うれしかったですね」とその言葉が自信につながった。
「どこでも、任されたらいけると思う」。高校時代から先発、中継ぎで存在感を発揮した。山本も高卒1年目のシーズン後半に1軍デビュー。2年目は中継ぎで54試合に登板した。3年目以降は先発の地位を確立させ、世界に誇るスーパー投手に成長。最速151キロを誇る快速球右腕は“由伸ロード”を突っ走り、憧れの背中を追いかける。
タテジマは恋い焦がれた球団だった。お膝元の兵庫・丹波市出身。両親の影響もあり、少年時代から大の虎党だった。「昔からずっと阪神ファン。小さい頃から10回以上は(甲子園の)応援に行っていた」。1年目は185センチ、79キロの体をさらに強くすることを主眼に置くが「1日でも早く、1軍のマウンドで投げられるように」。夢に見た大観衆のマウンドから大投手への階段を駆け上がる。【佐藤究】
◆生まれ 2007年(平19)8月30日、兵庫県丹波市出身
◆サイズなど 185センチ、79キロ。右投げ左打ち。遠投110メートル。50メートル6秒8
◆野球歴 東小2年から西脇ワイルドキッズで始める。氷上中では神戸中央シニアでプレー。神村学園では1年秋に初ベンチ入りし、2年春、同夏、3年夏に甲子園出場。今秋は高校日本代表入りし、U18W杯で準優勝に貢献。
◆好きな言葉 凡事徹底。
◆趣味 音楽を聴くこと。
◆好きな音楽 back number「クリスマスソング」。