フィギュアスケート男子の鍵山優真(22=オリエンタルバイオ/中京大)が、7日開幕のグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK…
フィギュアスケート男子の鍵山優真(22=オリエンタルバイオ/中京大)が、7日開幕のグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯(大阪・東和薬品RACTABドーム)で満を持して来年2月のミラノ・コルティナ五輪代表に向けたレースに出陣する。
6日、本番舞台で45分間の公式練習に参加。フリー曲「トゥーランドット」をかけ、4回転サルコーや4回転-3回転の連続トーループなど全7本のジャンプを着氷させた。自身にとっては代表選考をかけた重要なシリーズの初戦。「ずっとそわそわしていた。『やっと自分の番だ』と、ワクワクしてこの場所に来た」と腕をぶした。
3つの「勝つべき標的」を定めた。1つ目は己自身。シリーズ2戦では大技4回転フリップは封印するが、その分演技の完成度に磨きをかけてきた。銀メダルだった22年北京五輪でマークした総合310・05点超えも視野。「もちろん自己ベストを」と、自分に打ち勝つ準備を整えてきた。
2つ目は音楽。五輪の舞台イタリアに縁深いフリー曲は、編曲を担当する米国の作曲家クリストファー・ティン氏に依頼し、ブラッシュアップは80回を超えた。重厚なメインボーカルが入った今回が「ほぼ完成形」。数々の名選手が滑ったプログラムで、「音楽に負けないように」と誓った。
そして3つ目はライバル。マリニンや佐藤が制した過去3戦は「結果を見る程度」にとどめた。「誰にも負けたくない」。今大会を制すれば98~00年のプルシェンコ(ロシア)以来史上2人目のNHK杯3連覇となる。「全てに勝って次につなげる」。エースがてっぺんを取る。【勝部晃多】