ソフトバンク王貞治球団会長(85)が来季の開幕に早くも胸を高鳴らせた。6日、来シーズンのパ・リーグ日程が発表された。3年…
ソフトバンク王貞治球団会長(85)が来季の開幕に早くも胸を高鳴らせた。
6日、来シーズンのパ・リーグ日程が発表された。3年連続リーグV&2年連続日本一を目指すホークスは、いきなり本拠地開幕3連戦で日本ハムと激突することになった。この日、ドーム球場内の球団事務所を訪れた王会長は新庄ハムとの開幕カードに「え、そうなの。それは最初から盛り上がるねえ」と目を輝かせた。
今季のリーグ連覇と日本一奪回は、苦しんだ分、喜びも大きかった。開幕直後から近藤、柳田ら主力選手が離脱。チームは故障禍に悩まされた。セ・リーグでは史上最速で阪神が独走Vを決めた。ホークスは交流戦から立ち直ったもののシーズン終盤まで2位日本ハムとの激闘が続き、139試合目でようやく小久保監督が宙に舞った。さらに、クライマックスシリーズ(CS)ファイナルではファーストステージを勝ち上がった日本ハムに2連勝後に3連敗。王手をかけながら第6戦までもつれ込む激戦を制しての突破だった。苦しみ抜いた日本シリーズ進出は王会長の記憶にもまだまだ鮮明だ。
「日本ハムは若手が育ってきているし、強いですよ。来年もさらに強くなるだろうからね」。王会長はシーズンからCSファイナルを通じて苦しめられてきた新庄ハムの実力を高く評価。「来年は、簡単なシーズンにならないと思う。またいい戦いになるんじゃないかな」と好敵手としての存在を認めていただけに、いきなりの「開幕激突」に力がこもった。
新庄ハム撃破に向け、さらなる戦力強化にも思いを巡らせた。「チームというのは毎年同じではダメだから。ウチは(選手層が)横に広がったから、みんなにチャンスがある。(春季)キャンプが楽しみだよ」。因縁の新庄ハムとの開幕カード。王会長のボルテージが早くも上がった。【佐竹英治】
○…ソフトバンク王球団会長は2日に亡くなった南海ホークスのレジェンド、広瀬叔功氏を悼んだ。「一緒にヨーロッパ旅行に行ってね。広瀬さんは飛行機が苦手でね。僕はすぐ寝ちゃうんだけど、隣の席でずっと窓の外を見ていてね」。1964年(昭39)オフに、南海の鶴岡一人監督、阪神の吉田義男氏らとともに欧州旅行したときのことを回顧。同じ名球会メンバーで通算2157安打、歴代2位の596盗塁の俊足巧打の広瀬氏に「広瀬さんは野村さんとはまた違って、天才肌だった」としんみりとした表情で話した。