「ナ・リーグ・優勝決定シリーズ、ドジャース5-1ブルワーズ」(17日、ロサンゼルス) ドジャースの佐々木朗希投手(23…

 「ナ・リーグ・優勝決定シリーズ、ドジャース5-1ブルワーズ」(17日、ロサンゼルス)

 ドジャースの佐々木朗希投手(23)は九回に登板し、1回を1安打無失点で試合を締めた。大谷翔平投手(31)は打者として1試合3本塁打、投手では七回途中無失点で勝利投手となった。今シリーズの最優秀選手(MVP)に選ばれ「出来過ぎだった」と振り返り、「今日はおいしいお酒を飲んでください」とファンに呼びかけ喝采を浴びた。

 また一つ未知の領域を切り開いた。ドジャースの新守護神、佐々木が4点リードの九回から登板。日米通じて初めて経験する連投で無失点に抑え“胴上げ投手”になった。

 地元ファンから大歓声を受けて立ったマウンド。先頭にこそ、高めに浮いたスプリットを中前へ運ばれたが、後続の3人をわずか5球で料理した。最速は158キロにとどまったが、ロバーツ監督は「今夜のロウキを見て、私は完全に自信を持った。彼の才能も、精神面も信じている。だから連投についても、それほど心配していなかった」と言って表情を緩めた。

 シーズン終盤に救援に配置転換され、ここまでポストシーズン10試合のうち、チーム最多の7試合に登板して3セーブ、防御率1・13。第1戦では球速が低下し、ポストシーズン初失点を喫して不安も呼んだが、第3戦では球威を取り戻して周囲を安堵(あんど)させた。

 右肩痛による長期離脱から復帰した右腕は「時間をかけて技術的なところに向き合ってきたので、今は復帰してから安定して良いパフォーマンスを出せている。そこが大事」と話す。

 チーム一丸で連覇を目指す。指揮官は「ポストシーズンでは普段やらないようなことも選手は求められる。優勝を目指すならリスクを取る覚悟も必要だ」と強い気持ちを見せる。佐々木が大きな曲線を描いて急成長している。