◇米国女子◇BMW女子選手権 3日目(18日)◇パインビーチGL(韓国)◇6785yd(パー72)「とは言っても、ちょ…
◇米国女子◇BMW女子選手権 3日目(18日)◇パインビーチGL(韓国)◇6785yd(パー72)
「とは言っても、ちょっと上とは差が離れている」。ホールアウト後のインタビューで最終日に向けたコメントを残したちょうどその時、後ろの組を回る単独首位のキム・セヨン(韓国)は最終18番でボギーをたたいていた。2人の差は前日と同じ4ストローク。畑岡奈紗にとって2022年以来の米女子ツアー通算7勝目のチャンスはまだ残されている。
シーサイドコースを抜ける風はここまで、日が経つたびに強くなる。5位スタートのムービングデーは出だしから忍耐が求められた。パーを並べて迎えたチャンスホールの前半6番(パー5)から、5mのチャンスを生かした8番(パー3)まで3連続バーディを奪取。「本当に無理な攻めをしないように」と心がけながら、追う立場としての積極性を失わなかった。
海に突き出た地形の15番(パー3)。ティショットは右から吹く向かい風も相まってグリーン左サイドに流れた。ロフト58度のウェッジを握った2打目のアプローチが、逆目の芝の抵抗を受けてグリーンに届かないミス。痛いボギーを喫しながら、続く右ドッグレッグの16番ではフォローの風を利用し、アグレッシブなラインを攻めフェアウェイキープした。2オンに成功した17番(パー5)でイーグル逃しのバーディで「69」をマーク。通算15アンダーにスコアを伸ばし、2位に浮上した。
畑岡は「もともとは静止したところから打ちたいタイプ」だと自らを語る。強風にあおられる状況でそれが難しい。「これだけの風では(アドレスで)止まるのはムリ。逆に止まろうと、(身体を)固めようとしないで、動きながら始動するみたいなことを心がけている」という対策が吉と出て、この日はパー3を除く全ホールでフェアウェイをキープ。スコアを伸ばす原動力になった。
この日は絶大な人気を誇るキム・ヒョージュ(韓国)とプレー。最終日はキム・セヨン、韓国系米国人のイエリミ・ノとの3サムで「99%、アウェーかもしれないですけど、頑張りたいと思います」と笑った。「風が吹くとまだわからない」。シーズンが佳境に入ったところで、今季初の最終日最終組がやってきた。(韓国・ヘナム郡/桂川洋一)