29歳の女子プロボクサーがドイツ大手大衆紙に異例の特集を組まれた。独紙ビルト(電子版)で「ドイツでもっともホットなボクサ…

29歳の女子プロボクサーがドイツ大手大衆紙に異例の特集を組まれた。独紙ビルト(電子版)で「ドイツでもっともホットなボクサーの攻撃」と題して、7戦全勝中のマデリン・モーアハルト(29)のインタビューが14日に掲載。同紙は「リングに上がると彼女は一変する。馬牧場出身で、ゴム長靴を愛用する彼女が“ディーバ”へと変貌する」などと解説しながら、カールスルーエ出身のモーアハルトの人気の背景を伝えた。

2歳の時、両親からポニー馬の乗せてもらったモーアハルトは馬牧場で乗馬、馬術に励んでいた。しかし15歳で初めてボクシングジムに入った時、人生が一変したそうだ。モーアハルトは「必要なのは自分の鍛錬、意志の力、そして強さだけだという事実に、私は魅了された」と明かす。競技開始から6カ月後にはリングに立ち、アマチュア33試合に出場。南爾志ドイツ王座、U-21(21歳以下)ドイツ王座などタイトルを獲得し、コロナ禍後にプロ転向を決断。プロで7連勝している。

強さとともにSNSを活用し、ランジェリー姿やセクシーなポーズであでやかなルックスを披露することもドイツで話題となっているそうだ。モーアハルトは「(セクシーポーズに)まったく抵抗がない。モデルの仕事も楽しんでいる。ボクサーでも他のアスリートと同じぐらい女性らしくセクシーになれるということを示す絶好の機会だと思っています」と語る。

モーアハルトにとって欧州女子ボクシングの草分け的存在で同じカールスルーエ出身のレジーナ・ハルミッヒ(48)が憧れの存在となる。03年にはハルミッヒが2度、プレイボーイ(ドイツ版)でヌードを披露していることに触れ「私もプレイボーイ誌が来たら断らないわ」と笑って前向きな姿勢を示した。

身長162センチ、体重61・2キロとライト級を主戦場にしている。リング外でもスポーツ心理学の修士号も取得予定と多くの才能を持っている。肩手術を経て、12月13日にドイツ・シュツットガルトで開催される興行で復帰戦を予定している。モーアハルトは「周りの人に心地よく感じてもらうことが私にとって大切。と同時に野心的で競争心が強い人間。常に前進したいし、勝つことは1番楽しい。来年はタイトル獲得を目指す」と力強く宣言している。