フィギュアスケートのジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第6戦ポーランド大会で2位に入り、ファイナル(12月・名古屋)進…
フィギュアスケートのジュニア・グランプリ(GP)シリーズ第6戦ポーランド大会で2位に入り、ファイナル(12月・名古屋)進出を決めた男子の西野太翔(たいが、15)が、世界最高峰の舞台での活躍を誓った。
6日、開催地のグダニスクからミュンヘンを経由し、羽田空港に帰国。リーズ初優勝を飾った第3戦イタリア大会に続いて表彰台に立ち、「まずはうれしいという気持ち」と白い歯を見せた。フリーでは冒頭の4回転トーループで転倒したが、続く4回転サルコーは回転不足を取られながらも着氷。その後も落ち着いて滑り切り、合計219・35点で銀メダルを獲得した。ジュニアGP出場3年目で初めてファイナルの切符をつかみ、「少し緊張したけど、失敗を引きずらずに演技を通せた」とうなずいた。
今春から通信制の神奈川・星槎国際高横浜に進学。以前より練習時間を確保できるようになったことで、より力を入れたのはスケーティングだった。「これまではジャンプやスピンなどのエレメンツしかやってこなかったけど、最初にスケーティングだけ練習する時間をつくった。PCS(演技構成点)の部分で着実にうまくなっている気がする」と自信を深めた。
追いつけ追い越せ、だ。1学年上の先輩で昨年の世界ジュニア王者中田璃士(17=TOKIOインカラミ)は、第4戦タイ大会で一足先にファイナル進出が決定。大会前にナショナルトレーニングセンター(NTC)の関空アイスアリーナ(大阪)で練習している際に「(演技を)見てるわ」とプレッシャーをかけられたといい、「やってやろうと思った」と刺激を受けた。大会後は「おめでとう」とLINEで連絡がきたといい、「自分も追い付きたい。今のままでは追いつけないので、練習を大切にしていきたい」と表情を引き締めた。
昨年の全日本ジュニア選手権では銅メダルを獲得した15歳。「ファイナルはお客さんがたくさん入ると思うので、自分の存在を知ってもらえるように」。今度は、世界トップの舞台で活躍する準備はできている。【勝部晃多】