◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 事前(13日)◇御前水GC (北海道…
◇国内男子◇ISPS HANDA 夏に爆発どれだけバーディ取れるんだトーナメント 事前(13日)◇御前水GC (北海道)◇6932yd(パー72)
河本力は前週10日(日)の夜、国内女子ツアー「北海道meijiカップ」で今季初優勝を飾ったばかりの姉・河本結を家で出迎えた。母・美由紀さんも含めた3人のトークは、お祝いもそこそこに真剣モードで熱を帯びたという。
「年間女王になるためには、1勝2勝したからOKとかじゃなく、常に上位にいること。1年を通して強い選手が、やっぱり1番になる」。安定して上位にいる選手になることの重要性は、これまでも姉から繰り返し言われてきた。最終日の戦いぶりを見て、改めてそれが的を射ていると思う。
後半15番パー4でセカンドを放り込んで勝負を決めた姉のイーグルは運も絡むショットだが、それを優勝という最高の結果につなげられるのも上位で戦っていたからこそ。それまでのシーズン17試合で6度のトップ3フィニッシュと何度も勝つチャンスを作っていた中でつかんだタイトルは時間の問題といえた。「気持ち的にも、いきなり優勝争いをしても、あたふたしちゃうのもある。常に優勝できる“準備”を、ということだと思います」
自身は2週前の「リシャール・ミル チャリティトーナメント」で初日から3日目まで首位を走りながら2位フィニッシュ。しびれる争いの中で心にブレーキをかけるべき場面、逆にアクセルを踏み込む局面でのコントロールはできていたか。細かく振り返って学びとした上で、予選会から最高峰PGAツアーへの狭き門をこじ開けるという大目標に向けた準備を積み重ねようとしている。
6951yd(パー72)と総距離の短い御前水GCは、ホール間をセパレートする林がところどころせり出している。自慢の1Wを握れるのは2、3回程度になりそうで、事前チェックでもアイアンでの刻みがほとんど。ティショットの置きどころを間違えない組み立てに徹し、「20(アンダー)は超えると思います」と予想した伸ばし合いについていくつもりだ。
目の前の勝敗には一喜一憂しないつもりでも、通算3勝目で姉に先を越されたことは悔しい。「悔しいですけど、もちろんすぐに追いついて追い抜くつもりではいるんで。今年は、姉とともに1番を目指してやっている。(優勝は)『時間の問題』って勇気づけてくれる言葉も、もらいましたから」。迷いなく、姉の背中を追いかける。(北海道苫小牧市/亀山泰宏)