キャロウェイは2025年フェデックスカッププレーオフ初戦「フェデックスセントジュード選手権」の地で、製作に1年以上を費…
キャロウェイは2025年フェデックスカッププレーオフ初戦「フェデックスセントジュード選手権」の地で、製作に1年以上を費やした新「オーパス SP ウェッジ」を正式に発表した。
オーパスウェッジシリーズの最新作は、メジャー王者のザンダー・シャウフェレを始め、ツアーで優勝経験のあるアクシェイ・バティア、トーマス・デトリー(ベルギー)、キム・シウー(韓国)、ミンウ・リー(オーストラリア)、クリス・カークといったPGAツアーのスター選手からフィードバックを得るなど、ツアーでの徹底した検証プロセスを経て生み出された。
キャロウェイのチームは、プロトタイプ製造段階において、最終的なデザインに到達するため、打ち出し、スピン、そして形状という3つの分野に焦点を絞った。特に重点が置かれたのはスコアメークのために重要な100yd以内のショットだった。また、見た目の観点から、トッププロたちは使用アイアンと良く調和する形状を求めた。その結果、今週、テネシー州メンフィスの会場では、新機軸であるスピンポケット構造を備え、独特の形状、そして再設計されたフェースと溝のパターンを搭載した最終形のウェッジがお披露目された。
今回キャロウェイはロフト角54度以上のウェッジに対し、フェースとトレーリングエッジの間にスピンポケットと呼ばれる隙間を加え、20から25グラムの軽量化を実現した。これは、重心位置をクラブの上方に移動させるためであり、1025カーボン鋼と8620高カーボン合金を組み合わせることで、エアポケットを備えた鍛造フェースの周囲にヘッドを鋳造することを可能とした。
キャロウェイのツアーコンテンツマネジャー、ジョニー・トンプソン氏は新しいオーパスシリーズについて、「スピンポケットにより大幅に重量が削減でき、その余剰を周囲に配置して重心の位置を高くすることで、打ち出しを低く保ちつつ、かなりのスピン量を実現することができました」と述べた。
「プロは30から40ydのショットをかなりシャローに打つことができ、大きなディボットは作らず、ボールは頭の高さほどでかなり高速で打ち出され、グリーンに着弾すると急ブレーキがかかったようになります。あれは多くの一般的な消費者やゴルフファンが目にして、“どうやって打っているの?”となるショットです。あれは最も難度の高いショットです」
「今ではロフトを寝かせて大きくスイングし、高いソフトなショットであれば誰でも打てますが、あの低く出てスピンの効いた超シャローのショットは、ゴルフの上級者でなければ、誰もが“うわ、自分にあれが打てたらな”と羨望するショットだと思います」。重心の移動により低打ち出しが担保される中、より狭い間隔で並んだ新しい17度の溝が、クラブフェースとボールの摩擦を高めることに成功した。
「研究開発チームは重心を高めるのと同じくらい、この点についても心血を注ぎました。重心位置を高くすると、ボールは低く打ち出されますが、溝がそこまで効いていないと、ボールはスライドしやすくなりますので、強い溝が必要となります。単に低打ち出しで低スピンというのは良くありません」。キャロウェイのチームにとって、ツアー検証の最終局面は、ウェッジのシリーズを通してプログレッシブな形状を作り出すことだった。
選手たちは、アイアンからの移行で見た目に違和感がなくなるよう、ギャップウェッジとピッチングウェッジの形状に改良を求めた。キャロウェイの研究開発チームは、レギュラーシーズン最終戦「ウィンダム選手権」で5位に入ったことにより、フェデックスカップのランキングを70位圏内へ押し上げ、フェデックスカッププレーオフに滑り込んだカークのようなスター選手たちと1年以上にわたる共同作業を経て、新しいオーパスSPのデザインにたどり着いた。複数のプロトタイプを作ったキャロウェイは、最終的に「シェイプシックス」と呼ばれたデザインに行き着いた。
「トウは少し高めでよりシャープになっていますが、これにはアイアンの見た目とマッチさせる狙いがあります。ほとんどの選手はチップショットでサンドウェッジかロブウェッジを使用しているようであり、50度や52度のウェッジはフェアウェイからのショットで多用されているようなので、ピッチングウェッジか50度の距離が残った場合、スコアメイク用のウェッジを見下ろした際、劇的な変化がないような形状になっています」
キャロウェイはツアーにおけるエリート級のプロによる検証のおかげをもって、今までのウェッジシリーズにないほどの早さでの乗り換えを目の当たりにしており、ノースカロライナ州グリーンズボロでの「ウィンダム」では34本のオーパスSPモデルが実戦投入された。今週のフェデックスカッププレーオフ初戦では、それ以上の数の実戦投入が見込まれている。
(協力/ GolfWRX, PGATOUR.com)