◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(3日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(…

◇女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 最終日(3日)◇ロイヤルポースコール(ウェールズ)◇6580yd(パー72)
キャリア20試合目のメジャーにして、3打差4位と最も優勝に近い位置からラスト18ホールに臨んだ勝みなみは2番でボギーが先行した。2打目をミスし、アプローチも寄らず入らず。「流れが悪いな…」と少し気落ちしかけた。
メジャーで4日間を戦った過去の12試合、最終日に60台で回れたことがない。悔しさいっぱいで終えることも多かった記憶から下を向きそうになる心を、ビッグプレーがつなぎとめてくれた。1Wショットを大きく左に曲げた4番。ボールは何とか残っており、セカンドは出すだけ。それでも、グリーンの右下から20mはあろうかというパターでの寄せがカップに飛び込んだ。

ここまでアプローチのイメージがうまく出せずに選んだパターだったが、「入れにはいってなかったです。寄せにいこう、ボギーで収まればいいな、みたいな感じで打ちました」と素直に明かす。自ら「スーパーパー」と表現した奇跡的な一打から上向き、6番(パー5)を皮切りに4バーディ。最終18番(パー5)もタップインのバーディで締めくくり、「69」で通算9アンダー。3年目の米ツアー、メジャーでのキャリアを通じて自己最高2位に食い込んだ。

もちろん、優勝した山下美夢有に2打及ばなかった悔しさはある。「納得はいかないですけど…」というひと言にプロとしてのプライドをにじませつつ、頂点に立った後輩をたたえる。「自分がいいプレーをして、美夢有ちゃんがもっといいプレーをしたというだけ。(山下とは)去年一緒に回った時にパターをどこからでも入れてくるなって思った。ショットも一定のいいリズムで機械みたいに打ってくるのが強みですよね」

得たものは大きい。2人が並ぶ2位タイで357.5ptを加算し、年間ポイントレース35位に浮上。今季獲得したトータル701.150ptは、直近3シーズン終了時点の60位を上回っており、上位60人による11月の最終戦「CMEグループ ツアー選手権」(フロリダ州ティブロンGC ゴールドコース)初出場に大きく近づいた。「まだまだ上を目指せる。メジャーでいいゴルフができたのは自信につながるし、いいものを見つけられたので、もっともっと自分に磨きをかけたい」。顔を上げて今季メジャーでの戦いを終えられたことが、何よりもうれしい。(ウェールズ・ポースコール)